障害の絶対王者オジュウチョウサン(牡11、和田正)がラストランの中山大障害(J・G1、芝4100メートル、12月24日)当日に引退式を行うことが16日、わかった。

長山尚義オーナーは「JRAからお話をいただきました。多くのファンの前で引退式ができるというのはとても光栄ですし、オジュウはあらためてすごい馬だなと思います」と感慨深げに話した。障害競走で活躍した馬が引退式を行うのは68年フジノオー、76年グランドマーチス、80年バローネターフ以来42年ぶり4頭目。平成、令和を通じては初めての快挙となる。

中山グランドジャンプ5連覇を含むJ・G1・9勝を挙げ、JRA賞最優秀障害馬に輝いた名ジャンパー。平地に挑戦した18年には有馬記念(9着)参戦も果たした絶対王者に最高の舞台が用意された。秋初戦の東京HJは9着に敗れたが、和田牧場で心身をリフレッシュ。美浦トレセンに帰厩したこの日、和田正師は「いい状態で戻ってきました」、担当の長沼厩務員は「残り1カ月、悔いのないようにやっていきます」と話した。有馬記念前日の24日は歴史的な1日になる。