神奈川・箱根の紅葉を目指し、11月17日に箱根旧街道を上って芦ノ湖へ向かった。

国道は交通量も多く走りづらいものだが、1号線(東海道)は大磯付近から1車線ではあるが路肩も広くなり信号も少なくなって快適に走ることができる。舗装もよくて好きな道のひとつだ。

箱根旧街道(県道732号)は箱根湯本駅手前で国道1号を左折し、三枚橋で早川を渡るところからがスタート。国道1号に合流するまで11キロ、平均こう配は7%弱できつい上りが続く。


箱根湯本駅手前の三枚橋
箱根湯本駅手前の三枚橋

まずは温泉街を抜けるのだが、いきなりほぼまっすぐに伸びる急坂が続いていく。箱根新道の須雲川インター付近でひと息つけるが、すぐに箱根大天狗山神社の大鳥居前の強烈な左カーブが待っている。これをダンシングで一気に上り、さらに序盤で一番きつい発電所バス停前の直上りを汗だくでこなすと、旧街道の中間地点となる、箱根寄木細工の発祥の地・畑宿。平たん区間にほっとするが、旧街道の石だたみ道の階段を正面に見ながら右へカーブすると、また急坂。そして「七曲がり」が口を開ける。

「七曲がり」は距離1・1キロだがこう配は10・1%。連続するヘアピンカーブも「7」ではなく「12」ある。初めて上った時は「7」で終わらずショックを受けたものだ。だが、旧街道はこの「七曲がり」が勝負どころではなく、その先にある「猿滑り坂」。名前からしてひっくり返りそうで、こちらの方が断然きつい。心を折らせることなくこれを越えると「甘酒茶屋」前でいったん平たんとなる。しかし、上りはこれで終わりではなく、お玉が池までもうひと踏ん張り。ようやくこう配は緩くなり、畑宿入口交差点手前のピークにたどり着く。

この日は1年半ぶりの登坂。カーブを回って標高を上げるごとに色づきが鮮やかになっているよう。思わず歓声を上げる風景に背中を押され、気がつけばお玉が池まで上りきっていた。自分の足を確認するためにも定期的に上っているが、今回が一番楽だった気がする。といってもタイムがいつもと変わらないのはなぜだろう?


芦ノ湖
芦ノ湖
芦ノ湖
芦ノ湖
大観山
大観山
箱根駅伝栄光の碑
箱根駅伝栄光の碑

芦ノ湖まで一気にダウンヒル。風もなく穏やかな芦ノ湖を前に紅葉を楽しんだ。この後、箱根駅伝ミュージアム前から5キロ上って大観山まで足を伸ばしたが、どちらでも富士山は雲に隠れて見えなかったのは残念(T_T)【石井政己】