コロナ感染の影響から非接触で買えるお店が話題になっている。そんなことから、近郊にある自動販売機のことをSNSに書いた。するとそこに「厚木にタマゴサンドの無人販売所があるみたいですよー」なる書き込みが。調べてみるとかなり話題のようで、テレビニュースなどでも取り上げられていることがわかった。おいおい、全然知らなかったぞ~(笑)

地図で調べると、家から片道約20キロの距離にあることがわかった。E-Bikeで行くにはちょうどいい距離。よし、行ってみよう。ルートはいくつかあるが、小さな山を越えるルートがあったので迷わずそっちを選ぶ。E-Bikeが楽しいのは山道だからね。


相模川に続けて才戸橋で中津川を越えた
相模川に続けて才戸橋で中津川を越えた

昼ごはんに合わせるため10時半に自宅を出発。まずは県道で相模川にかかる昭和橋を目指す。走り始めは体が温まっていないので、風が冷たく感じる。相模川を越え、国道129号を横切り、工業地域の狭い道を走り抜けて行く。

長い坂を下ると目の前に田園地帯が広がった。のんびりした景色を見ていると、ペダルをこぐ力も自然とゆるくなる。初めて走る道、初めて見る景色は、まるでビタミン剤のように感性をリフレッシュしてくれる。


八菅神社への道はそのまま八菅山へと至る
八菅神社への道はそのまま八菅山へと至る

2つ目の川、中津川が見えてくる。才戸橋を渡った少し先に峠道への入口があるはずだったが、行ってみると鎖がかかり道に入れないようになっていた。マップ上では点線の表示だったので、半信半疑だったがやっぱり駄目だった。

もう一つのルートに変更だ。川沿いの道から八菅神社の看板に従って入って行くと、一気に深い木々に囲まれた。上り坂が続くが電動アシストのあるE-Bikeなら息も上がらず進んで行ける。しばらくすると八菅神社に着いた。古くから修験道の拠点として知られ、伝統行事「火渡り」が有名。


近郊にこんな道があるとは思わなかった
近郊にこんな道があるとは思わなかった

鳥居の前を左折。神社を過ぎると民家はなくなり、車がすれ違うのが難しいくらいの細い山道になった。道は舗装されているが、かなり荒れている。景色をスマホで撮影していると下からロードバイクがやって来るのが見えた。驚いた。こんなマイナーな道を選んで走る人がいるんだ。自分もそうなんだけどね(笑) 急勾配なのでかなりきつそう。僕の後ろをゆっくりと通り過ぎて行った。


やなみ峠。登山客をチラホラ見かけた
やなみ峠。登山客をチラホラ見かけた

10分ほどで峠らしき所に出た。ハイキングコースの案内板の上に、手書き文字で「やなみ峠」と書かれていた。峠だが、残念ながら木々で視界は開けなかった。それでも小さな達成感があった。汗が引くのを待ってから、坂道を下って行く。こちら側の方はブレーキ操作を誤ると転げ落ちそうなほどの急傾斜。慎重にゆっくり下った。


超急勾配の下り坂に肝を冷やした
超急勾配の下り坂に肝を冷やした

住所とグーグルマップを頼りに進んで行く。畑の向こうに無人販売所の黄色い小屋が見えてきた。見つけたぞ。ところが予想外に行列ができている。そうか、順番待ちの行列だ。人気の店なので、早く買わないと売り切れちゃうかも。のんびりしていた自分にハタと気が付く。ここまで来て買えなかったではシャレにならない。自転車を降りると、ダッシュで列に並んだ。


販売所の前でマスクをしたまま世間ばなし
販売所の前でマスクをしたまま世間ばなし

無人販売所なのに、なぜか人が売ってる。不思議に思い尋ねると「販売所へ補充する前に行列ができちゃって、だからそのまま直接売っているの」と笑顔で教えてくれた。そんなに人気があるのか。僕は最後の3つのうちの2つをゲット。ギリギリセーフだった。


あふれ出す玉子サンドをギリギリでゲット!
あふれ出す玉子サンドをギリギリでゲット!

販売所の近くにロードバイクが一台停まっている。よく見ると峠道で出会った人だった。声をかけると今回はここへ目当てに走って来たという。その場で少しだけおしゃべり。家族全員ロードバイクを持っているので、奥さんと走ることもあるという。ただ体力が違いすぎるので、走るペースを合わせるのが難しい…と明るく笑った。


うわさの玉子サンド。次はキミが食べる番ですよw
うわさの玉子サンド。次はキミが食べる番ですよw

玉子サンドの感想。いわゆる、ゆで卵を使った王道のサンドイッチなのだが、とにかく卵のボリュームがスゴイ。厚みのある食パンのさらに1.5倍の厚みの卵。マヨネーズは少な目で、卵本来の味がダイレクトに伝わってくる玉子サンドだった。僕が訪ねた時はなかったが、ハムカツサンドやいちごサンドもあるようなので、次はぜひ食べてみたい。【藤原かんいち】


「玉子サンドの無人販売所」

株式会社ヤマモトヤ

神奈川県厚木市上荻野1270-2