トム・クルーズ主演の映画「トップガン」の続編「トップガン マーヴェリック」が大ヒット中ですが、舞台となったのはここロサンゼルス(LA)から南に車で3時間ほど下った海軍の街サンディエゴです。カリフォルニアの観光地としてはLAやサンフランシスコが有名ですが、実はサンディエゴもシーワールドやサファリパーク、レゴランドなどのテーマパークもあり、メキシコ国境まで車で30分弱の立地からアメリカにいながらにしてメキシコ文化も体感できる観光地として人気です。穏やかな気候と美しい海岸線も魅力的で、リタイア後に暮らしたい街としても上位にランクインしており、比較的治安の良いことも特徴です。日本からの直行便があるのでアクセスも良く、観光はもちろん新鮮なシーフードや本場メキシコ料理も楽しめ、LAに比べて交通量も少なく、コンパクトな街のため公共交通機関を使って十分に観光が楽しめるサンディエゴの見どころを紹介します。

1800年代のメキシコ領土だった時代にタイムトリップできるオールドタウン
1800年代のメキシコ領土だった時代にタイムトリップできるオールドタウン

■メキシコの雰囲気を体感するならオールドタウン

ダウンタウンの北にある「オールドタウン」は、1769年にスペインからの移民が最初に住み着いた場所で、サンディエゴ発祥の地として知られています。1846年のカリフォルニアとメキシコとの戦争が起こるまでは、スペイン植民地のメキシコだったため、オールドタウンには今もその当時の建物や雰囲気が残されています。1800年代のメキシコを感じながら、本場のメキシコ料理やマルガリータを楽しめます。

リトルイタリーなら本場のイタリアンが楽しめます
リトルイタリーなら本場のイタリアンが楽しめます

■メキシカンに飽きたらリトルイタリーで本場イタリアンも

メキシコ系移民が多いサンディエゴですが、実は1920年以降はイタリア系の移民もたくさん入ってきており、「リトルイタリー」というエリアがダウンタウンの北西部にあります。本場イタリアの味が楽しめる老舗レストランからジェラートショップ、イタリアンコーヒーのカフェまでたくさんの店が並んでおり、アメリカにいながらにしてイタリアを感じることができます。行列のできる老舗ピザ店や、チーズやワイン、生ハムなどイタリア食材が並ぶショップもあり、歩いて回れる広さなので散策するにもぴったりです。

赤い屋根が特徴的な「ホテル・デル・コロナド」
赤い屋根が特徴的な「ホテル・デル・コロナド」

■セレブ気分が味わえる高級老舗リゾート

歴代大統領やハリウッドスターも宿泊する「ホテル・デル・コロナド」は、宿泊せずとも1度は訪れたい1888年に建てられた歴史あるホテルです。マリリン・モンロー主演で1959年に公開された映画「お熱いのがお好き」のロケ地としても知られており、モンローも実際に宿泊しています。国定歴史建造物にも指定されており、鉄格子のエレベーターなど歴史を感じさせるクラシックな雰囲気は一見の価値ありです。ホテルの目の前には美しいビーチと砂浜が広がっており、テラス席でブランチを楽しんだり、お酒を飲んだりとプチセレブ気分が味わえます。

バルボアパークにはたくさんの博物館や美術館も
バルボアパークにはたくさんの博物館や美術館も

■広大なバルボアパークとサンディエゴ動物園

全米最大規模の「バルボアパーク」には、庭園や博物館、美術館などと共に動物園があります。世界中から集められ動物の中には絶滅危惧にひんする珍しい動物もおり、ジャイアントパンダやコアラも人気です。また、ダウンタウンから30分ほど北上したエスコンディードという街には、オープンエアのカートに乗って間近で動物を眺めることができるサファリパークもあります。

カブリヨ岬からはサンディエゴの街が一望
カブリヨ岬からはサンディエゴの街が一望

■太平洋が見渡せる絶景のトレイル

1542年に最初にアメリカ西海岸に上陸したスペイン人探検家ファン ロドリゲス カブリヨの記念碑がある「カブリヨ国定公園」は、サンディエゴの街を一望できる半島ポイント・ロマ岬にあります。ここには1800年代に使われていたポイント・ロマ灯台もあり、内部が一般公開されています。周辺にはハイキングに最適なトレイルもあり、冬にはクジラを見ることもできます。

カブリヨ国定公園内のタイドプール
カブリヨ国定公園内のタイドプール

湾内にはトップガンの舞台となったサンディエゴ海軍基地があるほか、干潮になると岩場に潮溜まりができる「タイドプール(潮間帯)」など見どころ満載です。

野生のアザラシも
野生のアザラシも

■美しい海岸線を散策するならラホヤ

スペイン語で「宝石」を意味する「ラ・ホヤ」は、ダウンタウンから車で北に20分ほどの海沿いのリゾート。ビーチには野生のアザラシもおり、砂浜で昼寝する様子を間近で見ることができます。

ラホヤの洞窟から見た景色
ラホヤの洞窟から見た景色

また、ラホヤ・コーブという洞窟もあり、入場料を払うと階段を下って洞窟の中に入ることができます。ギャラリーや美術館、ゴルフコースなどもあるので宿泊してのんびり過ごすのもおすすめです。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)