関西の2河川で、アユの友釣りが1日に早期解禁され、少し落ち着いた7日、和歌山・日高川龍神地区に若アユを求めて釣行。大型連休もあり、釣り荒れを心配したが、止め釣りで攻めると、追い星がくっきりと出た美形アユが出迎えてくれ、午後4時すぎまでに12~15・1センチを48匹ゲット。しっかりと縄張りを持った野アユの活発な追いを満喫した。

 午前9時すぎ、温泉橋から約30メートル下流に入川した。ここは大小さまざまな石が入った早瀬の好ポイント。まずは左岸側の渕へ流れ込む大石に囲まれたツボへオトリを送りだし、ラインを張って待つとコツコツ、キューン。いきなり目印が横へ走るアタリがきた。

 龍神第1号のアユだけに、慎重に引き抜いたのは13・5センチ。小ぶりだが、追い星くっきり。しっかりと縄張りを持っている。すぐにオトリを交換。落ち込みの細い流れに引き込むと、今度はグリグリと口掛かりで同型がタモに収まった。

 次は瀬を攻める。両岸が岩場なので、瀬の真ん中に立ち、両サイドを釣り上がる。瀬の開きからオトリを引き上げるが、浮き気味になり、思い通りについて来ない。それならと背バリを打つとオトリが底に入り、石の前でキラッ。水中が光ると同時にハリ掛かり。タモに飛ばしたのは14・3センチで、鼻のとがった黄色いアユだった。解禁から良型が抜かれているような感じだが、石の頭や横でオトリを止めると好反応が続く。橋の下までの左、右の流れをひと通り攻め、上流に釣り進むと、段々瀬が流れ込む深瀬に出た。

 水深があるので、サイズアップを期待しながらオトリを送りだすと川底に入った瞬間、コン、ギュイ~ン。キャッチすると、ばっちりの背掛かり。しかも2重に追い星が出た15・1センチ。これには思わずにんまり。その後も13~14センチをコンスタントに追加し、正午すぎまでに26匹で昼食タイム。

 水温が上昇してきた午後1時すぎに再開。朝の場所から約50メートル下流へ。こちらは起伏のある岩盤の瀬で、落ち込みの肩や溝などを狙う。朝と同様に止め釣りで攻めると尾ビレまで黄色い、やる気のあるアユが活発に反応。30メートルほどの間を釣り返して同4時すぎまでに12~15・1センチを合計48匹で納竿。シーズンの初期から、縄張りアユの果敢なアタックを堪能し、今後が楽しみになる釣行だった。【日刊FPC・下田成人】

 【今後の見通し】春に寒い日が多かったため、成育が少し遅れ気味だが、水温が上昇してくればサイズが良くなってくる。天然そ上が多く、昨年よりもくみ上げ放流が多くされているので、終盤まで十分楽しめる。

 【問い合わせ】「食堂松阪」【電話】0739・79・0259。入漁券は20日から年券1万800円、日券3240円(税込み)。同食堂の松阪正澄さんが現地の情報に詳しい。

 【交通】湯浅御坊道路の有田ICを出て、県道22号、国道424号、同425号、同371号を経由し、龍神温泉方面へ。温泉トンネルを抜けると右側に食堂松阪。同ICから約1時間半。