ライトな割に、ごっつい。それもそのはずで、まずカタクチイワシやウルメイワシをヒットさせる。アミコマセを巻いて誘うのだが、仕掛けにはウイリー(ハリが付いた飾り)があれば、オキアミなどの付けエサをハリに付けなくてもいい。

 オカマリ 最初にイワシを掛けて、それがエサになるんですね。面白すぎる。

 しかし、予定通りにはいかない。水深35メートル。仕掛けを落として海面から10メートル前後で仕掛けを引ったくられる。ブルブルブルブルブル…手元に伝わる震動が激しい。リールを巻くと、シルバーに光るズドンとした魚。ソウダガツオだ。しばらく邪魔されてしまった。

 オカマリ でも、すぐに血抜きして内臓も取って、クーラーボックスで冷蔵保存しておけば、刺し身だっておいしいですよね。それに、この走る感じ…釣りしている楽しさを味わえる。サイコー。

 ようやく、仕掛けを着底させて、2メートルほど浮かすとブルブル…とイワシが掛かった。だが、ここでもイワシから先に進めない。そこに港内をやはりカンパチ狙いでグルグル回っている小さい漁船「黒潮丸」船長が目の前を通ってこう言った。

 黒潮丸 カンパチのタナはイワシのタナから3メートル上げる。

 オカマリ もうすごい。黒潮丸さんのアドバイス通りにやったら、いきなりカンパチがヒットしました。イワシが釣れて満足していたけど、やっぱりカンパチがいいわ。この釣り楽しいなぁ~。

 その後、オカマリ、もう1匹カンパチを追加。残念ながら大きなアタリはバラしてしまった。

 オカマリ でもいいの。次にきた時まで、自由に泳がしてあげる。絶対に釣りに戻ってくる。

 釣り好きのグループには面白い環境かもしれない。船にはトイレもあるから女性も安心。オカマリに負けずにみなさん、カンパチ釣りにチャレンジしてみてください。【寺沢卓】

 ▼船 戸田「たか丸」【電話】0558・94・3214。係留船は午前6時から午後4時まで。時間内であれば、いつでも渡船してもらえる。渡船料金は1往復で2500円。エサ、サオのレンタルなどは別料金で持ち込み自由。