大阪湾のタコ釣りシーズンがいよいよ本格化してきた！　大阪・南港の「丸高渡船」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）の船で先日、新波止へ渡った。流行のタコエギで狙うと朝一番からヒット。堤防の表、裏でまんべんなくアタリをもらい、正午までに１７匹キャッチ。サイズも１００～５１５グラムと身がやわらかい食べごろサイズでとてもおいしかった。堤防で手軽に楽しめるタコエギングを始めるなら今ですよ。

　午前６時すぎ、南港エリアで最も沖にある新波止の通称「白灯」と呼ばれるポイントに上がった。さっそくタックルをセット。タコエギのカラーは実績が高いオレンジをチョイスした。

　ここは足場が５～６メートルと高く、水深も深いため、エギが浮き上がらないように５号のオモリを仕掛けに追加。そして魚介類エキスが入ったスプレーをエギの背中にたっぷり吹き付ける。

　狙うポイントはタコの餌（カニなどの甲殻類）がいる、かけ上がり（水深１０～７メートル）の海藻周り。ＰＥラインが太目で潮流に流されるため、着底の感触がつかみやすいように、潮上に向かって１５メートルほどキャスト。

　着底後は底からエギが離れないようにイメージしながら釣っていく。竿先を５センチ前後、小刻みに動かしながらゆっくりと足元までサビく。このとき、海藻がエギの針に付いてくれば好ポイントの証しだ。一定間隔で動く竿先の感触が少し重くなる違和感（アタリ）を感じたのは、釣りを開始して１０分ほどしたころ。

　一呼吸おいて竿をしゃくり上げ、タコの身にしっかりフッキング。テンションを抜かないように引き寄せ、抜き上げたのは８本足をくねらせる２００グラムのマダコだった。続けてアタリが出たポイントを探り直すと即、同サイズがヒット。

　アタリが出たところにはタコが数匹いることが多いので、必ずフォローを入れてやるのが数釣りのコツだ。そしてアタリが遠のくとすぐに移動。今度は地方向きをさびいてみると１００～３００グラムが次々にヒットしてくる。

　いずれも堤防際から１０メートルほど沖のかけ上がりにある海藻周りで乗ってきた。その後も、移動を繰り返し、同９時までに１０匹をタコ網にキープ。だが、潮が止まりだした同１０時すぎからはタコの反応も止まってしまった。仕方なく、朝から釣れた各ポイントでシェイク＆ステイを繰り返し、正午までに５１５グラムの良型を含む、７匹を追加。大阪湾の夏の風物詩・タコ釣りを堪能したところで竿を置いた。【がまかつフィールドテスター・前西喜弘】

　【今後の見通し】マダコは例年よりも約１カ月遅れて釣れ出したため、９月まで釣れ続きそうだ。これからセル石や宇部波止でも本格的に釣れだす。新子が大きくなり、キロアップも交じる。イガイが落ちだすと堤防際も面白い。

　【問い合わせ】丸高渡船【電話】０６・６６１３・１０７５。渡船料金は関電２０００円。新波止、宇部波止、セル石１５００円。Ｊグリーン１０００円。女性半額、小学６年生以下は無料。１番船は午前５時に出船。

　【交通】大阪市内から阪神高速４号湾岸線の南港中ＩＣを出て南下。突き当たりを右折。セブンイレブンの手前を左折し、丸高渡船乗り場へ。堺方面からは同南港南ＩＣを出て直進。同様にして乗り場へ。電車はニュートラム南港東駅から、同渡船まで無料送迎あり（要連絡）。