産卵後で活性が低い、春のヒラスズキをルアーで攻略しようと先日の早朝、高知・東洋町にある野根のゴロタ浜へ出掛けた。波高、潮位ともに条件は良く、シャロータイプのミノーに53、64センチがヒットした。今年の春は水温が上がるのが遅れていたが、ようやく上昇気配。これから初夏へ向けてはヒラの活性も上がり、産卵後の荒食いが期待できる。

午前5時すぎ、ポイントに到着。波高は2メートルほどで潮位は100センチ。条件はいい感じ。この時期のヒラスズキは産卵後のため、活発に餌を追うことはなく餌を捕食しやすいポジションでベイトを待ち構えている。

そのため、無駄打ちはせずに捕食しやすい大きなサラシが広がった時だけ、ルアーを投入する。まずは125ミリのシャローミノーを選択。サラシの広がるタイミングを待ち、ルアーを投入するが数投しても反応なし。春はルアーがマッチすることも大事だ。今度はシルエットの小さな90ミリのシャローミノーにチェンジ。

サラシの中をテロテロとドリフトさせるイメージで攻める。スローアクションでアピールし、ヒラがステイしていそうなポイント(シモリ周りのヨレ)に流し込むとガツガツガツとバイトが来た。早合わせは禁物。テンションがロッドに乗ったタイミングでフッキングを入れるとヒット。

慎重なファイトでじわりじわりと引き寄せると、手前で激しいエラ洗いをして抵抗をみせる。サイズは目測で60センチクラス。最後は寄せ波のタイミングに合わせて浜へずり上げた。サイズは64センチ。まずまずコンディションのいいヒラだった。

続けてヒットした辺りを攻める。今度は寄せ波で糸ふけをとり、引き波でリトリーブを止めてルアーを漂わせるイメージで攻めると手前でガツン。がっぷりとルアーに食いついたのがわかったので、豪快にフッキング。今度は50センチクラス。

またも、エラ洗いを連発して抵抗するが、掛かりどころが申し分ないので強引にファイトする。一気に勝負をかけ、寄せ波に乗せてキャッチに成功。サイズは53センチだった。その後も攻め続けたが反応はなく午前7時前に納竿。産卵後の渋いパターンをイメージ通りに攻略することができ、満足のいく釣行だった。【日刊FPC・長井淳】

【今後の見通し】現在の水温は16度前後。18度まで上がると産卵から回復したヒラが激しくベイトを追い始めるだろう。5月末までが狙い目。

【交通】徳島市内から国道55号を南下し高知の東洋町へ。野根川を越えて野根漁港を過ぎるとゴロタの浜がある。