兵庫・津居山沖のディープタイラバゲームが熱い! メタボなジャンボマダイがロッドを絞り込んだ。先日、兵庫・豊岡の津居山港から出る「豊裕丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で挑戦。水深100メートルラインを流すと80、55センチがヒット。深場から引き上げるファイトは強烈でスリル満点のやり取りを楽しんだ。ほかにも35センチのアマダイやレンコダイにカサゴのほか、良型マアジも釣れ、大満足の釣行だった。同沖はこれから海がベタなぎの日が多くなるので狙い時ですよ。

コンコンコン、ガーン。朝一番、強烈なアタリでロッドが絞り込まれた。手持ちロッドならではのこのダイレクトな感触がタイラバゲームのだいごみだ。水深は100メートル前後。ヒットしたのは底から20メートルぐらい上。やや速めのリーリングに底から追いかけてきて食った感じだった。

引き上げにかかると目が覚めるような三段引きでドラグ音が響く。「この締め込み、このドラグ音たまらんでしょ」と沖野裕船長が見守る中、5分以上かけて慎重に浮かせたのはぼてぼてに肥えた80センチの乗っ込みマダイ。口から数匹のホタルイカを吐き出した。

ヒットルアーはネクタイの替わりに付けた薄茶色のタコベイト。丸のみ状態だったのでマッチザベイトだったのかもしれない。だが、その後は底潮の動きが鈍くなり、アタリが出ても掛からなかったり、フッキングしてもバレてしまう。なんと8回もバラシ。魚影は濃いが、活性が低い感じ。

仕方なく潮待ちの間、ホタルイカを餌に胴突仕掛けでお土産をキープすることに。底まで仕掛けを落とし、ロッドを上下したり、道糸をゆるめて誘うとコツコツコツと竿先が震え、カサゴやレンコダイにアマダイなどの根魚が食ってくる。

こちらもおいしい魚だけにすっかり本命を忘れ、夢中で釣っていると午前11時すぎ突然、マダイらしき強烈なアタリがきて一瞬でハリス切れ。底潮が動きだしのか? ここからは再びタイラバで大物に挑戦。針掛かりを良くするために4本針に替え、オレンジ、レッドのタコベイトもローテーションしながら探っていく。すると正午前に2匹目がヒット。

またも、底から20メートル上でコツコツと前アタリがきたあと、竿先がグーッと入ったところでフッキング。今度はオレンジのタコベイトで食ってきた。1匹目ほどの重量感はないが、引きは強烈で上層までロッドをガンガンガンとたたく強い締め込みをみせたのはブルーのアイシャドーが映える55センチの美形マダイだった。

その後も粘れば良型が釣れ続きそうな雰囲気だったが、この1匹でクーラーが満タンに。欲張らずに正午前に納竿とした。手持ちロッドでマダイの気配を感じとり、豪快な引きを楽しむディープタイラバゲーム。病みつきになる釣りだなと実感。朝一の興奮ファイトを思い返しながら津居山沖をあとにした。【大山秀隆】

【今後の見通し】乗っ込みマダイが絶好機を迎えている。海が穏やかで底潮がほど良く流れる日なら数、型ともに期待できるだろう。6月からはイカメタルゲームも開幕。初期は夕暮れ時に良型が良く釣れる。

【問い合わせ】豊裕丸【電話】090・3057・6599。乗合船料金はタイラバが1万2000円。イカメタルは1万円。

【交通】大阪からは中国自動車道の吉川JCTで舞鶴若狭道へ。春日ICで北近畿豊岡自動車道へ入り、日高神鍋高原ICを出て1つ目の信号を右折。国道312号で豊岡方面へ。豊岡からは県道3号を北上。城崎温泉街をすぎ、港大橋を渡り、気比の信号を左折。小さな水路にかかる橋を越えてすぐに左折。乗船場がある気比の港へ。