東京湾のマダコ、今夏も絶好調だぁ~! 大魔神こと佐々木主浩氏(52=本紙野球評論家)は3年前からマダコ釣りに魅せられて、以来サオを使うエギタコにはまっている。今年はシュッとエギにスプレーする秘密兵器が大人気という。どの程度スゴいのか、八景「太田屋」から繰り出してみた。マダコとの奮闘から3週連続で「夏休みだ!大魔神スペシャル」をお届けしま~す!

大物釣りにしか興味を持たない大魔神にしてはちょっと意外かもしれないが、マダコが大好きなのだ。

大魔神 だって、おいしいじゃない。家族もみんなおいしいといってくれるし、海底でうごめくマダコをはぎ取る感じをどう伝えればいいかなぁ~、ねえ、タコボウズさん?

ん? そうきたか。動画でもお届けしますが、記事でも、まるで東京湾のマダコを釣っているような疑似体験をしていただきましょう!

その前にマダコ釣りについて注意があります。

タコやイカなどの“足”のある生物は、厳密には「釣る」ではなく「乗せる」と表現します。

その足をつかって、釣り道具にからんで抱きついて、ガバリと乗っかってくるため、こんな言い方になるんですよ。

その使う道具とは、手で渋糸(ちょっと太めの糸)を握って、ハリとオモリが一体となったテンヤにイシガニをしばって、海底を感じながらトントンと小突いて誘う方法が1つ。

それとサオを使って、エギと呼ばれる道具をやはり、底をたたいてマダコの気を引くやり方。今回の大魔神は八景「太田屋」からサオで釣るエギ釣法で挑戦します。

マダコはイシガニが大好物。そこで今年はある集魚…ではなく集ダコさせるものが大人気となっている。釣りエサの総合商社「マルキユー(ユは大きな方)」の開発したスプレー缶「ノリノリタコライダー」。かなりふざけたネーミングだが、これがとんでもない効果を生んでいる。マダコは視力と嗅覚に優れた生物で、カニのようなものを見てとらえ、ちょっとでもその香りを察知すると抱きついて離さなくなる。

このスプレーをエギに噴霧するとマダコが吸い寄せられるように乗ってくるというのだ。本当だろうか?

大魔神 もうね、すぐ買ってしまいました。これ、スゴい効果ですよ。

気をつけてもらいたいことは、噴霧するときに船べりからエギを出して、船外に向けてシューっとしてください。船の床に噴霧した液体が付着するとややツルツルになるので、足を取られてしまう。船外に向けてシューですよ。

大魔神、タコボウズも使ってみましたが、「ノリノリ」を商品名にもってくるだけあって効果抜群ですね。大魔神は1キロ近い“食べごろ”サイズを含めて3匹、タコボウズはキープできるギリギリの300グラム前後を5匹。東京湾では200グラム以下は保護の観点からリリースするからよろしくお願いしまーす。

取材をしたのは15日で梅雨真っただ中だった。

大魔神 僕も小さいのをかなり海に戻しましたね。これ梅雨が明けて暑くなってきたら大きく成長してますねぇ。昨年も大フィーバーだったけど、今年もまだまだすごくなりそう。

マダコ未体験のみなさん、この夏、マダコを乗せてみませんか?【寺沢卓】

▼八景「太田屋」 【電話】045・782・4657。マダコの乗合は午前7時15分出船で午後2時30分納竿で氷付き9000円。テンヤ仕掛け(手釣り)のレンタルもあります。他に鶴見「新明丸」、川崎「つり幸」、千葉寒川「小峯丸」でもエギ&テンヤを募集中、富津「みや川丸」ではテンヤ釣り専門で乗合船を出していまーす。