大型ヒラメが上がっている室蘭沖へ12日、出掛けた。晴れ、風は弱く、波1メートル。前日までの強風でウネリと濁りが残っていたが、それも徐々に収まると、うわさに違わぬビッグサイズを含めて上々の釣果となった。

午前5時、室蘭港からエルム5(木村博明船長、【電話】090・3118・6915)に6人が乗船して沖へ向かった。ヒラメ用仕掛け、バケ400~500グラム。餌はオオナゴを使用した。

前半は、50~60センチの良型が釣れた。ただし、アタリにタイミング良く合わせる人がいた一方、うまく食わすことができない人もいた。前者は順調に数を伸ばし、後者も船長のアドバイスでコツをつかんで後に続いた。

群れが潜んでいそうなポイントを求め、何度も移動を繰り返した。すると突然、札幌から参加した伊藤幸一さんの竿(さお)が大きくしなった。簡単にはリールを巻くことができず、ラインを出したり引いたりの駆け引きが繰り広げられた。

ベテランらしく冷静に取り込むと、その大きさに本人もビックリ。めったにお目にかかれない92センチの超大型とあって、他の参加者も口をあんぐり。今度は自分の番とばかりに、竿を振る手にも力が入った。

後半は少し風が出てきたため、隣同士で糸が絡まぬように船の片側を風上に向けた。この片流しが功を奏し、食いが落ちることはなかった。数人が同時にヒットするとタモ入れもままならず、そのまま引き抜くケースもあった。

前述の大物とはいかないまでも、60~70センチ超の大型が数匹釣れた。アタリが大きいと安心して巻き上げられたが、アタリが小さいからと長く待っていると食い逃げされることも。仕掛けを喉の奥までのみ込まれると、手に負えなかった。

沖上がりは午前11時30分。1人当たりの釣果は、40~92センチのヒラメ7~22匹。他にサバが船中数匹交じった。船長は「大型ヒラメは秋まで続き、釣り客の要望次第でマイカやサバ狙いに切り替える」と話していた。【リポーター・竹鼻雅己=66】