若狭湾の半夜釣りは釣りものが盛りだくさんだ！　福井・若狭大島の「川口渡船」（日刊銀鱗倶楽部加盟店）で先日、大島沖へ出ると日暮れまでにレンコダイやチダイなどのお土産が好調に釣れ、夜釣りではマイカに加え、40センチを超えるプリプリのマアジが次々に竿を絞り込んだ。猛暑でハードな釣りだったが、おいしい獲物をたっぷりキープ。五目釣りを満喫した。

午後2時半ごろ、大島沖に到着。魚礁周りにアンカーが投入され、釣りを開始した。オキアミを刺し餌とまき餌にした胴突き仕掛けで底から少し上を狙うと1投目から、30センチ級のレンコダイがお出迎え。コツコツとした小アタリを合わすとカンカンカンと竿を絞る。

同乗者も次々に竿を曲げ、常連の福井副武さん（高島市）が大当たり。35センチ級のウマヅラハギや40センチのチダイのほか、マサバやカイワリなど、レパートリーに富んだ獲物をゲット。極めつけは60センチのヨコワマグロまで釣り上げ、竿を満月に。コツを聞くと「底で仕掛けをふかせ気味にして待つのがいいみたい。いつも、親切に指導してくれる船長のおかげです」とにっこり。

日が落ちると集魚ライトがともされ、本命のマイカ釣りがスタート。当日はイカがきらう月夜で苦戦すると思いきや、底付近を集中的に狙うと、胴長15～30センチがコンスタントに釣れ続く。

そんな中、目をひいたのは左舷でイカメタルをする山元正さん（神戸市）。「アンカーで船を止めているので、イカがスレないようにスッテのカラーをどんどん替えていくのが大事なんです」とシェイクを繰り返したあとにステイを入れるじらし釣法で数を伸ばす。

さらに、置き竿には大アジやハマチが掛かり、大忙し。竿先が海面に突きささり、グングンと締め込む引きをみせたのは、40センチ級マアジの2連掛け。「イカに専念したいけど、この大アジは値打ちもの。体がもうひとつほしいですわ」とうれしい悲鳴を上げていた。

結局、午前0時ごろまで釣り続け、竿頭の山元さんが15～32センチのマイカを26匹に38～44センチのマアジを8匹、レンコダイなどを多数釣り上げた。イカも魚も釣りたい欲張りな人には大島沖の半夜釣りがお薦め。熱中症対策の飲料水をたっぷり持参して真夏のリレー釣りを満喫してみてはいかがですか。【近江康輔】

【今後の見通し】レンコダイやチダイ、マアジ、マサバなどは初冬までロングランで楽しめる。9月に入るとハマチやメジロも多くなる。マイカも晩秋まで釣れ続き、条件が良い日なら50匹以上期待できる。乗りがしぶい時は誘いがかけやすいイカメタルがお薦め。他にも天秤フカセや完全フカセで大型のマダイやヒラマサが狙える。

【問い合わせ】川口渡船【電話】090・8969・7909。イカ釣りのみ乗合船料金1万1000円～。半夜のマダイ・イカ釣り仕立船料金5人まで6万5000円～（1人増5000円）、乗合船料金1万3000円～。ともにエサ、仕掛け、氷別料金。早朝からの1日便もある。出船、納竿時間は要確認。他にもFCビッグワン（日刊銀鱗倶楽部加盟店）【電話】090・3767・1130がある。

【交通】舞鶴若狭自動車道の小浜西ICを出て国道27号を西へ。青戸大橋の信号を右折。県道241号を走り、トンネルを2つ抜け、右手に入り江が見えてきたら右折。海岸沿いの道を進むと左手に川口渡船があり、向かい側が乗船場。