日刊スポーツ、日刊銀鱗倶楽部主催「2020 月桂冠杯 兵庫・平磯海づり公園釣り大会」が晴天の22日、午前6時から、神戸市垂水区の同公園で行われた。64人が参加し、10センチ以下の魚とフグ、ボラなどの長物魚、毒魚、イカ、タコを除く総重量を競った。早朝に迎えた干潮からの上げ潮でグレやハネ、メバルなどを狙った人が釣果を伸ばし上位に入った。優勝したのは森和正さん(68=神戸市)で他を圧倒する5560グラムのグレを釣り上げた。【近江康輔】

波止釣り歴30年の大ベテランが技をみせた! 「狙い通りに朝イチから、5連発の入れ掛かりでした」。周りの人があ然とするほど、次々に竿を曲げ、25~28センチのグレを20匹仕留めた森さんが2位に2580グラムの大差をつけて優勝した。

入ったポイントは「10月に入ってから週一で通い、グレを狙っている」という2番と3番の間だった。そんな勝手知ったるマイポイントだけに釣り方はお手のもの。カゴに入れたアミエビをコマセにし、オキアミを刺し餌にした2本針のウキ仕掛け(タナ2ヒロ半)を10~30メートル沖へ投げ分け、グレの食いをつないだ。

「朝と夕方が時合で群れさえとらえれば、連発で食ってくるんですよ。昨年は最高30匹、最大34センチを釣ったことがあります」と振り返る。検量所にカゴいっぱいのグレが持ち込まれると、他を圧倒する釣果に「すごいな、文句なしの優勝ですね」などと注目が集まり、アツい視線を独占した。

優勝インタビューでは「めちゃくちゃうれしいです。長い間、波止釣りをしてきて良かった。今夜はグレを刺し身にして副賞のお酒、純米大吟醸・鳳麟をじっくり味わいます」と大喜び。「ウキ釣りはスパーッとウキが引き込まれる瞬間が最高に気持ちいい。コロナ禍のストレスもいっぺんに吹き飛びます」。夢は60センチクラスのカンパチを仕留めることだそうで、海中へスパーッと引き込まれる心地よいウキアタリを求めて森さんの平磯通いが続く。