マダラが本番を迎えた十勝管内豊頃町大津沖に12日、出掛けた。雨のち曇り、風やや強く、波1・5メートル。ビッグサイズにはお目にかかれなかったものの、中型中心に数が上がった。他にヤナギノマイやアオゾイなども掛かり、クーラー釣りとなった。

午前6時、大津漁港から友晶丸(高山船長、【電話】090・3391・3777)に9人が乗船し、1時間ほどの沖に向かった。胴突き仕掛け、タラシャクリ、オモリ250号を使用し、水深110~115メートルを狙った。

早朝はサクラマスを期待して1時間ほどバケを振った。早い年は12月中旬から釣れ始めるが、まだ姿は見えなかった。その代わり、思いがけない銀色の魚が食い付いた。慎重に巻き上げると、この海域では珍しいキングサーモンだった。これには、参加者らもビックリ。我も我もと同じタナに仕掛けを下ろすも、アタリは皆無。結局、キングサーモンは1匹だけで、本命のマダラ狙いに切り替えた。

シャクリのみで誘う人がいるかと思えば、胴突き仕掛けの下にシャクリを取り付けて工夫する人もいた。魚群探知機に反応が映ると船長から声が掛かり、それを合図にいっせいに竿(さお)を振った。すると、まるで根に引っかかったような強い引きがあった。両腕に力を入れてリールを巻くと、中型マダラがダブルやトリプルで上がった。中には大型も交じって、釣り応えは十分だった。

他にホッケやサバ、ヤナギノマイなどが交じった。竿先を大きくしならせて特大サイズのアオゾイが釣れると、またしても参加者らは目を丸くした。魚探に反応があるポイントは、ほとんどがマダラだった。

後半はマダラを避けてヤナギノマイを狙った。ところが、潮の流れが速かったこともあって食いは渋かった。常連の釣り人は、いつもよりも型、数ともに今一つと首をかしげていた。

沖上がりは正午。1人当たりの釣果は60~80センチのマダラ15~25匹、25~38センチのヤナギノマイ15~25匹、48~52センチのアオゾイ0~2匹。他に船中でホッケやサバ数匹、キングサーモン1匹だった。マダラはタチを抱えた雄も多く見られた。

【リポーター・竹鼻雅己=67】