年末から一気に冷え込み、本格的な厳寒期に突入した。1匹1匹が貴重になる寒ベラシーズンの到来だ。そんな活性が低い寒ベラを攻略しようと4日、和歌山・紀の川市にある「釣り堀センター菊水」に釣行した。午前8時から午後4時まで23尺竿を使った両グルテンの底釣りで挑戦。硬めの餌で回遊してきたヘラを狙い、43・1センチを筆頭に34センチまでを19匹釣り上げた。この時期としては匹数もサイズも大満足の釣行だった。

午前8時ごろ、えん堤から4マス目(中央の山側)に釣り座を構えた。ここは池の中央に向かって水深が深くなっていき、最深部で約3・4メートルある。ヘラの活性が低いことを想定し、最深部が狙えるように23尺の竿を継ぎ、両グルテン(標準作り)の底釣りを選択した。

さっそく、小指の爪ほどの大きさに餌付けをし、打っていく。ヘラの活性が下がるこの時期は、ヘラを寄せるというイメージよりも、回遊してきたヘラを釣るのが基本になる。だからといって待ちすぎると回遊してきたヘラを足止め出来なくなるため、ある程度、その日に合わせた餌打ちのペースを見つけなければいけない。

餌打ち開始1時間は無反応。そこで、針を軽量のものに交換。吸い込みやすさと沈下速度をゆっくりにし、アピール力を高めてみると餌が着底した直後にフワフワと触りが出た。しかし、なかなか食いアタリにならないので、ウキのトップ1目盛りが沈む感じで竿を引き、誘いをかけた。

すると、チクッと底釣りらしい気持ちのいいアタリが出た。合わせると23尺の竿がきれいに弧を描く。グングンとヘラが頭を振る感触を感じながらゆっくり引き寄せ、玉網に収めたのは37センチ。1匹目から満足のいくサイズをゲットした。

次も早いタイミングでウキが動き、少し間を空けてからのアタリで同サイズを追加するが、続かない。再び1時間無反応。これが厳寒期の釣りだ。今度はグルテンの水分を少なくし、硬めに仕上げた餌を用意。しっかりとした餌にすると再びサワリが出だす。そして正午前、ムズッと小さなアタリをとらえるとズシンとくる重みで長竿が大きくしなる。細糸をいたわりながら両手で慎重に浮かせたのは色白の美しい43・1センチ。その後も40センチ前後を2匹追加した。

この日のヒットパターンは厳寒期らしく、硬めの餌で待ち気味にし、回遊してきたヘラを狙うといった感じ。時折、ウキの動きが遠のくと標準づくりの餌で変化をつけてアタリを引き出していき、午後4時までに34~43・1センチを19匹ゲット。良、大型の引きを堪能した。みなさんも、長竿を大きくしならせるダイナミックなやりとりを体験してみてはいかがですか。寒さも忘れて夢中になりますよ。【日刊FPC・土屋直人】

【今後の見通し】3月ごろまでは21尺前後の竿を使った両グルテンの底釣りで大型が狙える。匹数を伸ばすなら、15尺前後の竿で1メートル前後のタナをセットの宙釣りで狙うか、10~13尺の竿いっぱいの段差の底釣りをすると安定して釣れるだろう。

【問い合わせ】釣り堀センター菊水【電話】090・5249・7812。釣り料1日2000円、半日1200円。女性、中学生以下1000円。営業は午前7時~午後4時。年中無休。42センチ(女性、小学生以下40センチ)以上を釣るとハチミツがプレゼントされる。

【交通】阪和自動車道の和歌山JCTで京奈和自動車道へ。岩出根来ICを出て同南交差点を左折。植物公園緑花センターをすぎると釣り堀センター菊水がある。