福井・高浜の内浦湾のイカダ釣りが面白い。船の五目釣り気分が味わえる!! 先日、「釣船釣宿由幸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)が設置した沖筏に乗ると朝イチから、マアジが鈴なりで掛かり、大忙し。船釣り級レンコダイの強い締め込みも楽しむこともでき、五目釣りを堪能した。昼までに15~30センチのマアジ152匹に18~32センチのレンコダイ9匹に加え、チダイにカワハギ、小ダイやカサゴなどもゲット。休む間もない入れ掛かりを楽しんだ。

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若狭湾の筏はダンゴのチヌ釣りだけじゃない!! マアジの注目度も高い。30センチを超える刺し身クラスが回遊するとあって人気を呼んでいる。沖筏は内浦湾の水深30メートルほど(底は魚礁)に設置されており、まるで船から釣りをしているような気分が味わえる。

夜明けとともにアミエビをカゴに詰め、底まで落とすと待ってましたとばかりに入れ掛かり。ブルブルッと竿先が震え、25センチ級のマアジがダブルで食ってきた。次は追い食いを狙い、アタリが出たあと、止めて待つと2、3度と強い引き込みがきて竿がグーンとしなる。口切れしないように慎重に引き上げると20~28センチがずらりと5連掛け。

その後も、連掛けラッシュであっという間に50匹ほどゲットした。底はアジだらけ!? 釣っては、外す繰り返しで足腰に疲れを感じるほど。これほど魚影が濃いのなら、初心者や家族連れでも簡単。波止の小アジよりもワンランク上の強い引きが存分に楽しめる。3時間ほど、まき餌を続けると上層にサバが群れだしたため、まき餌カゴを外し、サビキ針にオキアミを刺して素早く落とし込むとカンカンカンカンと強烈なアタリで良型がヒット。

アジとは全然違うマダイのような三段引きに大慌て。中層まで引き上げてもガンガン締め込む引きを竿で慎重にいなしながら浮かせたのは、なんと32センチもあるレンコダイだった。思わず「でかっ」と笑みがこぼれる。筏でこんな船釣りサイズが釣れるのかとびっくり。

これは狙わない手はない。もうアジは十分。しかし狙ってもなかなか釣れず、まき餌を切らすと反応が悪くなる。それならと、再びカゴを付け、オモリを重たくし、仕掛けの落下スピードを速めてサバをかわす。底でアタリが出てから少し待つとブルブルアタリでアジが2~6連で掛かり、時折、竿先をひったくるアタリでレンコダイが竿を絞る。さらにはマアジに加え、チダイにカワハギやカンパチの子にサバなどが鈴なりで掛かることも。まるで鯉のぼりのよう。

まき餌がしっかり効くとアジのサイズも大きくなり、30センチの刺し身級もお目見え。五目釣りを堪能し、正午すぎに納竿した。これだけたくさんのアジがいれば、落とし込み仕掛けでフィッシュイーターを狙うのも面白いかもしれない。上層にはメーター級のシイラが悠々と泳ぐ姿も。ミノーやトップ系のルアーもお忘れなく。【近江康輔】

◆必釣テクニック 1本竿で手返しよく釣るのが一番です。2本竿はやめたほうがいい。どっちつかずになってしまうから。サビキはケイムラのものが格段に食いが良かったのでお薦め。また、筏の4辺を探り分けると面白い。筏の位置が風や潮の流れでずれるので、魚礁から少し離れたタイミングにレンコダイが食ってきます。

【今後の見通し】マアジの魚影はかなり濃く、しばらくは釣れ続きそうだ。レンコ以外の大物も潜んでいそうな感じなので、ハリスは3号がお薦め。キジハタやヒラメ、スズキなどの実績もある。

【問い合わせ】釣船釣宿由幸【電話】0770・76・1307。渡船料金3800円。出船午前5時半、最終の迎えは午後5時。イカダ釣りがセットのフグ料理宿泊プラン(1泊2食付き1万9500円)もある。

【交通】舞鶴若狭自動車道の舞鶴東ICを出て京都府道28号を北上。小倉の信号を右折。国道27号に入り、鹿原の信号を左折。府道772号、福井県道21号を経由。看板案内に従い釣船釣宿由幸へ。