「2021年度、小松乗合船タチウオ大会パート2」が14日、明石・林崎漁港の「小松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で行われ20人が参加した。ドラゴンを求めて神戸沖を舞台にテンヤ仕掛けで奮闘。パート1で苦戦したサバフグの猛攻もなく、匹数の部は神戸の北川雄基さんが70~80・6センチを59匹釣り上げ2度目の優勝を飾った。長寸の部は115センチを仕留めた鈴木則至さん(姫路市)が受賞した。

タチウオが群れるタナ探し、誘い方、餌の選別、合わせのタイミング、すべてが決まった!! 「自分の思い通りに釣れたら、最高ですね」。機械のように釣り続け、59匹で優勝した北川さんが達成感に浸った。

タナ探しは餌持ちがいいサンマの身を使い、明確な食いアタリが出るタナを見つけるとイワシに交換。どちらもしっかり塩漬けしたもの。誘い方は、2パターン。活性が高いとワンピッチジャーク、活性が低いときにはストップ&ゴーでタチウオにアピールした。

次にステイで前アタリをとらえるとハンドル1回転とわずかな止めを繰り返すことで明確なアタリを引き出し、匹数を伸ばした。ヒットレンジは「活性が高いときは底から20メートル上まで。食いが落ちると底から10メートル上までを狙った」と話す。テンヤはしゃくった感じが軽いタングステンの40号。サバフグが好むオールグローは使わずにパープルゼブラとイエローゼブラを使い分けた。審査会場には釣友もかけつけ「さすが北川君やな。すごい。特殊部隊のように釣りますね」と称賛。来年も北川さんから目が離せない。

「よっしゃー、やったぜー」。審査の結果、長寸の部で優勝が決まると鈴木さんが跳びはねて大喜び。115センチのタチウオを両手で持ち上げ、どや顔を連発させた。匹数でも、38匹釣り上げ3位に入る活躍をみせた。

朝一番、電動リールのデッドスローで底(水深112メートル)から引き上げていると水深90メートルで、巻き上げが止まるほどの重い手応えがきてヒット。「これはドラゴンいただきやなて感じでした」と振り返る。テンヤは紫ゼブラカラーのショートタイプ。餌は頭を切ったイワシを使った。

「隣で北川さん(優勝)がガンガン釣っていくので、最初に大物を狙ったのが正解でした。その後は所属する山本釣りクラブ会長・山本良さん(明石市=匹数の部2位)に負けないように頑張ったことで数も釣れた。山本釣りクラブ万歳ですわ」。目標は138センチ。「来年は数、型ともに優勝を狙います」ときっぱり。鈴木さんが、釣友と切磋琢磨(せっさたくま)しながら2冠を目指す。【近江康輔】