乗っ込みチヌが好調に釣れ続く南紀・岩代沖へ先日、切目崎の「庄門丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の伝馬船で出た。攻め方に変化をつけながらダンゴ濁りと刺し餌を同調させて攻めると良、大型が次々にヒット。午後2時までに37~52センチ(年なし2匹含む)を合計26匹仕留めた。岩代沖のチヌは重量感のあるナイスボディーで迫力満点。爆発力のある餌追い、ロッドをガンガン絞る強烈な引きを堪能した。

【日刊FPC・兼松伸行】

午前6時前に親船にひかれ、15分ほどで岩代沖に到着した。アンカーで伝馬船が安定するのを待ってからダンゴを15個投入し、ポイントを作る。水深は15メートルほどで、底は岩場や藻場が点在している感じ。状況は潮の流れ、風向きともに同方向で釣りやすい。まずは魚の活性をチェックする。

オキアミと「ニュー活さなぎミンチ激荒」をダンゴのあんこにたっぷり入れ、「くわせオキアミ食い込みイエロー」を丸刺しにして投入。ダンゴが割れたあと、刺し餌を底にはわせたり、ダンゴが割れる前から6メートルラインを出して放置し、刺し餌を浮き上がらせることで中層も探るが反応なし。

それならと、ラインをわずかに出す程度のテンションでダンゴアタリを待つ。すると、グッグッグッとチヌアタリが出た。ダンゴが割れないように竿先を下げてアタリを消すことを数回繰り返すと竿先が押さえ込まれた。合わせるとグーンとロッドに重みが乗る。鋭い突っ込みをいなしながら、素早いポンピングで仕留めたのは切目の乗っ込みチヌらしいいぶし銀に輝く47センチの良型だった。

続けて同じパターンで45、52センチが連発。だが、3匹止まり。次の一手は刺し餌とダンゴを目立たせることで広範囲のチヌにアピールする。オキアミの針先にコーンを刺し、着底前4メートルでダンゴを割り、同調させて落とす。着底後も3メートルほどラインを出して濁りの中に刺し餌をキープすると竿先が舞い込むアタリで40センチ級が連発。その後も、ダンゴを多めに打ち込みながら、匹数を伸ばし、午前11時までに16匹食わせた。

しかし、昼前になると潮の流れる方向と風向きが逆になる逆潮で、ポイントが安定しなくなる。それでも、潮、風の向きを読みながらラインを丁寧にコントロールすることで対応。ダンゴ濁りから刺し餌が離れないように攻め続け、10匹追加。37~52センチを合計26匹で午後2時前に納竿した。

◆当日のダンゴ 「パワーダンゴチヌ」1箱に「紀州マッハ攻め深場」「コーンダンゴチヌ」「チヌスパイス」「細びきさなぎ」各2袋、「チヌこれだ!!」2本を加え、適量の海水でパサパサダンゴに仕上げた。

【今後の見通し】今年は乗っ込みチヌの釣れだしが遅れたので、6月末まで釣れ続きそう。旬のイサギも増えてくるので楽しみ。

【交通】阪和自動車の印南ICを出て、県道28号を南下。印南港の信号を左折し国道42号に入り、切目川を越えて約5分で右手に庄門丸の看板がある。

【問い合わせ】庄門丸【電話】0738・43・0517。岩代沖の伝馬船料金は1人乗り1万円、2人乗り1万2000円、3人乗り1万8000円。(要予約)。出船は夜明け、納竿は午後2時。