海産アユのベストシーズンを迎えた和歌山・日置川合川ダム下流へ良型を狙って先日、友釣りに出掛けた。午前8時半すぎ、市鹿野橋下流に入川。瀬をメインに止め釣りで攻めると野アユが激しいアタックで目印を飛ばしてくれた。午後から入った小滝では、岩盤底の深瀬でナイスボディーの良型が連発！！　同3時すぎまでに17・5～25・3センチ（平均23センチ）を41匹キープした。型のいい日置川アユのパワフルなファイトを存分に楽しんだ。

【日刊FPC・下田成人】

午前8時前、森のお宿（日刊銀鱗倶楽部加盟店）に到着。店主の森清さんから「小房から上流の良型狙いが面白いよ」と勧められ、迷わず上流へ。市鹿野橋のたもとから川に下りた。状況は減水気味。トロ場には小ぶりのアユがたくさん見える。

まずは、下流の2つある瀬の肩から始める。徐々に流芯へと探っていくと左岸際の掘れ込みにオトリを入れた途端にグルグル、ギュイーンと針掛かり。縦横無尽に走る野アユを慎重に浮かせ、取り込んだのは22センチのグッドサイズだった。

すぐにオトリを交換。次は瀬落ちの深瀬を手前から探っていく。ゆっくり上流へ泳がせると、目印がフッと止まり、一気に水中へ。心地よいアタリで同サイズをタモ入れ。型の良さに思わずにんまり。

だが、続かない。それならと左岸際の大石周りでオトリを持ち上げ、尻尾を振らせては潜らせ、アユを挑発するとククッ、ビューン。目印が走る鮮明なアタリが続き、23センチ級を5匹追加した。天然オトリを十分に確保したところで、大淵へ流れ込むこのエリアで一番速い流れを攻める。

瀬肩から流芯にオトリを送り、止めるとガツーン、ギュイーン。流れに乗って一気に下流へ走るパワフルな引きを楽しみ、引き抜いたのは24センチ。追い星がくっきりと出たやる気満々の良型だった。

続けて淵から引き上げながら探るとゴソゴソと前アタリが出て、止めると激しいアタックが続き、めちゃくちゃ面白い。橋の上流では、岩盤際にオトリを押し当てるように攻めるとアタリが連発し、正午前までに17・5～24センチ（20センチ以下は3匹だけ）を25匹追わせた。

午後からは、さらなる大物を求めて市鹿野橋から約1・2キロ上流の小滝へ。ここは岩盤底に大小の石が入る早瀬で、右岸は岩盤が溝状の深みなっていて、いかにも大型が潜んでいそうなポイントだ。

手前の筋から探り、深場へ立ち込んでいくと右岸の岩盤の溝にオトリを入れた瞬間、竿を引ったくるアタリがきた。竿が大きな弧を描き、川底にグイグイ突っ込む引きをみせたのは、体高のある25・3センチ。ほれぼれする見事な魚体だった。

その後も23～25センチが5連続で掛かり、豪快な引きに夢中で応戦。結局、上流の瀬まで釣り上がり20～25・3センチを16匹追加。午後3時すぎに大満足で竿を置いた。

【今後の見通し】台風で増水したが、小房から上流は岩盤底や大きな石の残りアカ狙いで良型が期待出来る。水況を確認してから出掛けてほしい。トロ場では小ぶりのアユがたくさん見えているので追い気にスイッチが入れば、数が釣れる。10月末まで十分に楽しめそう。

【問い合わせ】森のお宿【電話】0739・54・0345。年券は1万1000円、日券は3300円。

【交通】阪和道、湯浅御坊道路を経由。紀勢道の上富田ICを出て右折。国道42号を南下。上富田町の岩崎の信号を左折。同311号に入り、生馬の信号を右折。県道36号を約20分走り、大橋をすぎてすぐ右側に「森のお宿」がある。