本格的な厳冬期に入った1月、本年からリニューアルされた奈良・平群町にある「寺口つり池楽釣専門池」(旧竜田川釣り池)に7日、釣行した。15尺竿を使った底釣り(両グルテン)で挑戦。年末に放流された新ベラを狙った。餌の軟らかさを変えながらローテーションしてヒットパターンを探り、午前10時~午後4時までに23~29センチのきれいな魚体の新ベラを42匹釣り上げた。この時期には記憶にないほどの好釣果に、大満足の釣行となった。

午前9時半、釣り場に到着。先に来ていた釣友に話を聞くと、サイズは小ぶり(25センチ前後)だが、新ベラがよくウキを動かしていて、この時期としてはかなり活性が高いとのこと。話をしている間にもきれいなヘラが次々と竿を曲げる。

居ても立ってもいられずに、午前10時に釣りを開始した。15尺竿で、両グルテンの底釣り(水深約1・8メートル)で挑戦。餌は硬め、軟らかめ2種類を用意し、小指の爪ほどの大きさでグルテンを餌付けする。

状況から早々に釣れだすかと思ったが沈黙が続く。それでも一定のペースで寄せを意識し早めに打っていくと、30分ほどたって突然、トンと力強いアタリがきた。すかさず合わせると、沖にギュンギュンと糸なりする走りで、瞬発力のある底釣り独特の引き。

上がってきたのは色白のうろこがきれいな25センチの新ベラだった。5匹目まで同型が順調に釣れたが、その後はアタリがあってもカラツンの状態が続いた。

餌が着底してからの早いタイミングでのアタリということを考えると、硬めの餌では餌が膨らみきらず、硬い状態で吐き出しているのかもしれないと考え、それならばと軟らかいタイプのグルテンに切り替える。

すると同じ早いタイミングでのアタリでも、ヒット率が格段にアップして竿が曲がりだした。同じタイミングでのアタリ、ヒット率の高さ。ヘラブナ釣り特有の再現性のある釣れ方はゲームフィッシングのだいご味でもある。

アタリが途切れた時には硬めの餌で目先を変えてウキを動かし、アタリがあれば軟らかめの餌でヒット率を上げていく。このパターンが完全にはまり、餌の硬さを調整しながらローテーションしていく。

午後4時の納竿までほぼ入れ掛かり状態が続き、23~29センチの新ベラを42匹釣り上げた。型は小ぶりだが1年で一番厳しいこの時期に、これだけ竿を曲げてくれた新ベラと、新しく釣り場が生まれ変わったという、うれしさとともに感無量の釣行となった。【日刊FPC・土屋直人】

【今後の見通し】1月14日に500キロ(25~30センチ)の放流があり、引き続き好釣果が期待出来る。放流直後はグルテンの宙釣り、放流した魚が落ち着いたタイミングから2月末までは、15尺前後のグルテンの底釣りが安定して釣果が出ると予想される。それ以降は宙釣りのバラケにクワセをつけたセット釣りも楽しめるだろう。

【問い合わせ】寺口つり池楽釣専門池【電話】0745・45・1773。営業時間は午前7時~午後4時。定休日は火曜日(祝日は営業)。釣り料金は1500円。タナ自由、エサ自由(ただし生エサ、オカメは禁止)。竿は7尺以上。

【交通】第二阪奈道路の壱分ランプを出て、国道168号を南下。約8キロほどで、協和橋東詰の信号を右折。約500メートルで池がある。