「元気に長生き」に必要なのは「栄養・運動・休養」

矢沢教授が続ける。

「予防医学の考え方は、なによりも病気の発症時期を遅らせることにあります。しかしたとえば、病気の原因となるものをまったく寄せ付けない、あるいは取り入れないといったことは現実的ではありません」。

たとえ元気でも長く生きればそれだけストレスにさらされることにもなる。社会的な生活であればそうしたリスクは多くなるわけで、マイナス面もあるのだということを受け入れたうえで、病気になることを遅らせようというわけだ。

「理想的には100歳まで病気にならなければ医療費はかからず自分も周囲も嫌な思いをしないですみます。言い換えると〝ピンピンコロリ〟を実現するのが予防医学です。病気になる原因を排除するのではなく、病気になる時期を遅らせるということなのです」

いわく「ピンピンコロリ」の実現がハッピーな人生には欠かせないというわけだ。これからは病気になってから病院に行くといった習慣から、病気にならない「予防医学」へと変えていくことも必要だろう。

「予防医学において重要なのはバランスのとれた栄養、運動、休養の3つがポイント。病気にならないで過ごす毎日の積み重ねが健康寿命を延ばすことにつながります。そして、健康であるには脳と体、両方が元気でなければいけません」。

プロフィル
松本航(まつもと・わたる)
◆矢沢一良(やざわ・かずなが)1948年(昭23)東京生まれ。京都大学工学部卒業、農学博士。東京海洋大学「食の安全と機能に関する研究プロジェクト」特任教授等を経て現在、早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門研究院教授を務める。予防医学、ヘルスフード科学、脂質栄養学、海洋微生物学、食品薬理学を専門とする。