年末年始が近づいてくると、ふと頭をよぎるのが「お歳暮」や「お年始」の準備。この習慣、得意な人とそうでない人に分かれるのではないだろうか。実は贈り物に関する意識とストレスの関連性をまとめたデータ(※)をみてみると、なかなか興味深い調査結果が。

低ストレス者の「贈り物」意識の上位10位には、「知人宅へは手土産を持参する」「クリスマスプレゼントを贈る」、「年賀状を送る」という習慣がランクイン。さらに「ありがとうの言葉もプレゼントである」「プレゼントは手渡しする」という情緒的な傾向も特徴だ。

▼男女間で差がある項目が面白い。例えば女性の約40%が「母親の誕生日には必ずプレゼントをする」(なお、父親への誕生日プレゼントは上位10位圏外という結果)ということで、家族関係を重視しているのがわかる。また、「友達の誕生日は覚えている」「プレゼントを選ぶことが好き」など、進んで贈り物をすることを楽しく感じている人が多いようだ。

一方、男性は「お世話になった方へ毎年お中元・お歳暮を贈る」「職場・友人には旅行のお土産を買う」などの項目がランクイン。男性のほうが社会的コミュニティーへの気遣いが見られる。

▼低ストレス者の贈り物習慣には、共通して「相手を思いやる」という行動が見てとれる。実は、これがストレスオフのキーワード。以前、ストレスを抑える働きがあるとして紹介したオキシトシンは、多くは親しい人とのスキンシップや親密なコミュニケーションによって分泌される。近年では愛情ホルモンとも呼ばれるこのオキシトシン、実は、直接触れ合うことに限らず、誰かを思いやる気持ちでも増加することが分かっている。誰かの喜ぶ顔を想像し、プレゼントを選び、贈るという行動だけで自分もストレスオフできるというわけだ。

イベントが続く年末年始は贈り物を選ぶちょうどよい機会。「相手の笑顔が見られるように」と思うだけで比較的簡単に実践できるこの習慣をぜひ試していただきたい。

※男女各7万人を対象に行った「ココロの体力測定2018」調査(メディプラス研究所)より。