イルミネーションに彩られた街並みに、今年もいよいよ押し迫ってきたことを痛感する。忙しい年末、毎日時間が足りない…そんな風に思っている人も多いのではないだろうか。

なぜ時間が足りなくなってしまうのか? 時間の使い方とストレスとの関連性を調べたデータ(※)によると、時間が足りなくなる原因は、女性の1位が「子どもの世話」、2位が「家事」、3位は「献立を考えること」。女性がいかに多くの時間を家事育児に費やしているかがわかる。一方、男性は1位が「趣味のため」、その後に「子どもの世話」「家事」と続く。ちなみに女性の「趣味のため」は9位で、男女間における時間の使い方、特に家事・育児に対する意識の違いが見られた。

▼「家事育児」に関する項目の数で言うと、女性は10位中6項目、男性は3項目。私はNPO「ファザーリングジャパン」という団体に入会しているが、その理由は「世の中で父親の育児参加が当たり前になること、そして笑っている父親になろう」という趣旨に共感したから。近年、着実に男性の育児参加は進み、娘の通う保育園でも父親による送迎が増えてはいるが、それでも男性の家事育児への参加はいまだ少ない現実がうかがえる。

▼次に、女性の時間の使い方の傾向や癖について掘り下げると、高ストレス女性には「他人に頼むのが苦手」「10分休憩するつもりが30分も雑談」など、頼み下手・断り下手の傾向があることが分かった。また「テレビや動画視聴、ネット閲覧に時間を浪費」など、時間の使い方にルールがない、決められない人が高ストレス者の中に多い。だらだらと過ごすような時間の使い方はストレスに影響している可能性がある。一方、低ストレス女性は「予定を詰め込まない」「整理整頓を心がけている」「帰る時間を決めている」など、全体的に余裕を持った、計画的な時間管理を心掛けている回答が多かった。

誰でも与えられた時間は平等。それをうまく使うため、メリハリのある時間の使い方に努めることが、無駄な時間や焦りを生まず、最終的にストレスを発生させない近道なのかもしれない。

※男女各7万人を対象に行った「ココロの体力測定」調査(メディプラス研究所)。