「一年の計は元旦にあり」というが、皆さんは2019年の目標を定めただろうか。全国の30~49歳の女性を対象にストレスと目標の関係を調査したデータ(※)によると、働く女性に共通する目標の第1位は子どもがいる、いないにかかわらず「貯金」だった。「1億総活躍社会」の名のもとに労働力を増やすという国の施策は、まさに女性の活躍によって支えられる。さまざまなライフステージの変化を経て、働き続ける女性たちが掲げる目標をさらに掘り下げて見てみよう。

▼目標第1位は上述したように「貯金をする」だが、2位以降となると子供の有無で目標設定に差がみられる。子どもがいない女性は、第2位が「料理上手になる」、第3位が同率で「プライベートの充実」「健康的になる」。子どもがいる女性の第2位は「片づけられる人」「節約する」が同率で並び、第3位も同率で「ダイエット」「健康的になる」が挙がる。

子どものありなしで差が最も大きかった項目は「プライベートの充実」。子どものいる女性は、子どもがいることでプライベートへの意識が薄れ、将来のことや教育費など支出への不安が強くなるのだろう。子どもがいても「プライベートの充実」や「健康的になる」が上位に来る社会の実現がワークライフバランスの観点でも重要である。

▼次にストレスレベルの差も加味して分析してみると、子どもがいて、かつ高ストレスとされる女性が多く挙げている目標はやはり「片づけられる人」「ダイエット」など。これらの目標の多くは「かつてできていたことをもう1度できるようになりたい」といった“生活リセット型”のものが多い。同じく子どもがいながらも、低ストレスとされる女性は「料理上手になる」「常に感謝を心掛ける」など、新たな目標にチャレンジするという“ステップアップ型”の目標を立てる傾向があるようだ。

新たな年の目標設定にも、さまざまな傾向が見えてくる。自分のストレスレベルを知るきっかけにもなるのではないだろうか。

※女性7万人を対象に行った「ココロの体力測定2016」調査(メディプラス研究所)。