医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。

71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

   ◇   ◇   ◇

第35回は「お酒を飲むならビール」

◆お酒、ほどほどならオッケー

ぼくは56歳で病院の管理責任者(CEO)を辞めました。つきあい酒が減りました。気が向いたときに少量だけ飲みます。気分が少し高揚し、ストレス解消になります。お酒=不健康というわけではないのです。

コロナ自粛中、アルコールの量が増えている人がいます。アルコール依存症の増加が心配です。ほどほどに注意しましょう。

◆苦み成分が脳内の老廃物を除去

ビールに含まれるホップの苦みの成分、イソα酸が、アルツハイマー型認知症を予防するという研究があります。アルツハイマー型は脳細胞にアミロイドβという老廃物が蓄積し、脳を変性萎縮させることがわかっていますが、イソα酸は老廃物を取り除く免疫細胞を活性化するといわれています。

◆ノンアルコールビールもいい

ただし何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。アルコールのとりすぎは脳の機能低下の恐れがあります。飲みすぎに注意し、ノンアルコールビールを上手に利用するのも方法ですね。

◆こうすればセーフを探す

アレもコレも食べちゃダメ、飲んじゃダメと禁止するのではなく、「こうすればセーフ」という妥協案を考えるのが鎌田式です。特にコロナストレスをコントロールするには、厳しすぎてはいけません。

鎌田はトンカツや焼き肉が大好き。焼き肉店へよく行きます。肉を食べる時に、オイキムチやカクテキ、ナムルなどをたくさん食べるようにしています。オメガ3のエゴマの葉を肉に巻いて食べます。そして、スクワットとかかと落とし。食べても食べても太らないようになりました。肥満と高血糖は、認知症にも、コロナの重症化にも良くないことを忘れないでください。