コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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近年、体調管理はスマートフォンや活動量計などが充実してきた。身につけるだけで、心拍数、歩数、消費カロリーなどが一目瞭然で、運動量の目標設定も行いやすい。だが、コロナ禍のテレワークで外出する機会が減り、活動量計などはいつの間にか頭の隅に追いやったという人もいる。

「日々の活動量を自己管理できるのであれば、活動量計は役立ちます。ただし、その数値の良しあしだけでは、判断できないこともあります。そういった隠れた不健康状態を改善するために、ぜひ健康診断や人間ドックを活用していただきたい」と、東海大学医学部の総合診療学系の岸本憲明准教授は話す。

「体重が増えて体脂肪が増え、メタボリック症候群や生活習慣病の予備軍やその促進は、人間ドックなどの検査でないとわからないことが多い。ご自身の気づきのために活用していただきたいと思います」

コロナ禍のテレワークや、医療機関へ行っての感染懸念など、さまざまな要因から健康診断や人間ドックを「控える」という人もいるだろう。なにしろ、生活習慣病などは、進行しないと自覚症状に乏しいことが多い。動脈硬化が促進して血管が狭まっても、心筋梗塞や脳梗塞を発症しない限りは気づかない。健康だと自負している人もいる。

「健診は、命に関わる事態を防ぎ、日々の健康管理や食生活の見直しのきっかけになります。コロナ予防はもとより、日頃の健康管理も意識しましょう」