コロナ自粛に伴い、運動不足や食生活の乱れ、通院をやめるなど、健康に悪影響を及ぼすような状況に陥っている人は少なくない。新型コロナ予防は重要だが、生活習慣病などの健康管理も大切といえる。そこで、Withコロナでの健康管理について考えていく。

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長らく続くコロナ自粛で体重が増え続けると、肝臓に脂肪が20%以上たまる脂肪肝にもなりやすい。

「脂肪肝が進行した非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の人は、健康な人の約4倍も歯周病の割合が高いと報告されています。歯周病を治療すると、肝機能が大幅に改善されるとの研究結果もあります」と、栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長。脂肪肝やメタボリック症候群の診療を数多く手掛ける一方、脂肪肝と2型糖尿病との深い関係を1990年代に論文発表するなど、病気のメカニズム解明にも力を注ぐ。

「脂肪肝、糖尿病、歯周病を改善するには、口腔(こうくう)ケアはもちろんですが、食生活の見直しも欠かせません。特に果糖や人工甘味料の入った飲料は避けましょう」

たとえば、健康のために果物の入ったミックスジュースを飲み、甘い炭酸飲料水で頭をシャキッとさせ、おやつには砂糖入りのコーヒーでホッと一息。夜はフルーツ風味の缶チューハイでリラックス。このありふれた行為が、脂肪肝、糖尿病、歯周病を悪化させる。

「果糖や人工甘味料は、ダイレクトに肝臓に吸収され、余分な脂肪として蓄えられます。脂肪肝や高血糖につながりやすいのです」

栗原院長お勧めの飲み物は「緑茶」。緑茶に含まれるカテキンには抗菌作用や抗炎症作用があるため、「飲むだけでなくうがいでも役立つ」という。また、最近、カテキンがコロナ予防に役立つ研究報告もあった。お茶を活用しよう。