大腸がんをはじめとする消化器疾患の早期発見・普及啓発を目指すアプリが「うんコレ」だ。

「日本うんこ学会」会長を務める石井洋介医師らが20年11月にリリースした。石井医師はこう話す。「いわゆる“健康のために”続けるのではなく“楽しいから”続けられる健康管理ツールを、と考えてスマホゲームを思いつきました」。

石井医師自身が病気から救われて外科医となり、大腸がんなど多数の消化器疾患を治療してきた経験から生まれたという。アプリは、毎日の排便の報告から始まって、キャラクターが腸内細菌を身にまとい闘っていく冒険ゲーム。相対する敵に実際の菌の名をそのまま使うなど誰もがおなかのことに関心がもてるよう楽しい工夫がされている。運営はすべてボランティアの手によるものだとか。

「日々、自分の“うんこ”を報告することで味方のキャラクターが強くなり。敵を倒しやすくなるので、毎日(アプリを)使いたくなります。楽しくゲームをしていたら、結果的に健康管理ができていた、という世界をめざして作りました」(石井医師)。

親しみやすく、大事な症状を見逃さずに適切なタイミングで受診や検診を受けてほしい、そうした思いが結集したユニークでためになる健康アプリのひとつだ。

 

(筆者の評価=3点満点)

医療者等による監修:★★★

見やすさ、使いやすさ:★★★

症状等のチェック機能:★★★

アドバイスの充実度:★★★

Android、iOS対応(Google Play・Apple Storeからダウンロード可能)/無料