広島西川龍馬内野手が2回に左前打を放った。カウント1-1から松本の真っすぐ系を3球ファウルした後、スッと抜かれた111キロのカーブを左前にはじき返した。チョコーンとバットを投げ出すのではなく、体の開きをがまんしてしっかりスイングできていた。6回には高橋純の148キロ直球を、左翼フェンスに直撃させる二塁打。6月5日まで27試合連続安打を記録し、途切れた後の打撃に注目していたが、状態は悪くない。

広島は4番鈴木がしっかりしており、3番バティスタ、5番西川の出来が攻撃力を左右する。2人が打たないと鈴木にマークが集中し、クリーンアップ自体が機能しづらくなる。西川が5番にどっしり座れば打線の厚みは間違いなく増す。最後まで5番を守り抜く気概を持ってほしい。

人づてに聞いたが、私も南海時代の64年5月14日近鉄戦~6月13日近鉄戦で27試合連続安打を記録しているらしい。そんな古い記録が掘りおこされたのも、西川のおかげ。センスあふれる打撃で、今度は私の記録を抜いてほしい。(日刊スポーツ評論家)