6回裏阪神2死一、三塁、遊ゴロに倒れるマルテ。投手桜井(撮影・前田充)
6回裏阪神2死一、三塁、遊ゴロに倒れるマルテ。投手桜井(撮影・前田充)

阪神は1点も取れずに敗れ去った。二夜続けて終盤に競り負け。巨人先発の桜井に7回を投げ切られ、打てなかったことに尽きる敗戦だった。

真弓 どうして桜井を打てないのか、不思議でならなかった。ほとんどの打者が桜井の投球にタイミングが合っていなかった。食い込まれ、振り遅れ、芯でとらえられない。大山も、マルテも…。ここにきてタイミングをとれるようになってきた高山までが合わなくなってきた。

阪神戦の先発はプロ入り後初めてだった桜井に、7回を5安打に抑えられた。連打を見せたのは3回の1度きり。それも坂本の左前打に続くガルシアのバントが、結果的にヒットになったシーンだけだった。

真弓 全体的に「開くな」とか、「突っ込むな」といったことに固執し過ぎているように感じた。そう教えられているのか、そうしたくないのか…。バッティングというのは、いつも同じ型で打てることはないはずだ。一方、投手はいかにタイミングを外すかにこだわっている。つまり、いかに開きながら打つか、突っ込んでも粘りながら打つかを考えないといけない。もっと自分の方から動きながら打つべきだ。

今後、チームがV争いに踏みとどまるために、攻撃力のアップは欠かせない。

真弓 速い球に負けないバッティングをしてほしいが、それができないままきている。せめて前半戦の最終になる一戦は、意地を見たい。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

9回裏阪神2死一塁、原口(手前右)が空振り三振に倒れ試合終了となり、ベンチで厳しい表情を見せる矢野監督(右端)ら阪神ナイン(撮影・前田充)
9回裏阪神2死一塁、原口(手前右)が空振り三振に倒れ試合終了となり、ベンチで厳しい表情を見せる矢野監督(右端)ら阪神ナイン(撮影・前田充)