憧れの存在。どのスポーツ選手にも1人はいるものだと思う。プロ野球選手、監督、コーチ、先輩、親、兄弟。そういう存在があるからこそ、成長を続けていけるのかもしれない。17日ロッテ戦(京セラドーム大阪)でプロ初完投初完封勝利を挙げたオリックス竹安大知投手(24)にも幼少時代から追いかけ続けてきた存在がいる。

「自分の中ではずっとその人の背中を追いかけてきているので、本当にお兄ちゃんみたいな感じです。ずっと追い越せない存在という感じですね」

“お兄ちゃん”とは、早実、早大、JX-ENEOSで活躍し、現在は米国の独立リーグに参戦し、メジャー入りへ挑戦中の内田聖人(25)だ。内田は竹安より1学年上の先輩で、地元静岡・伊東市で小学校では富戸ジュニア、中学では伊東リトルシニアと同じチームで同じ投手としてプレーをしてきた。

「小学校の時からずっと毎日一緒に練習をしてました。中学に入った時には中学日本代表のエースになるくらいにめちゃくちゃ上のレベルにいってしまって。高校からチームが違いましたけど、その時もずっと連絡していましたし、今でもとっています」

竹安が阪神から人的補償でオリックスへの加入が決まった後、年末年始に地元静岡に帰省した際にも2人でキャッチボールやトレーニングを一緒に行った。「今はステージも違いますけど、お互い頑張っていくことがお互いのモチベーションになっているんだと思います。刺激になりますね」。これからも憧れの背中を追い越すべく、切磋琢磨(せっさたくま)を続けていく。【オリックス担当 古財稜明】