長岡が六日町と延長13回のタイブレークにもつれ込む激闘を演じ、9-8のサヨナラで勝った。0-3の5回に6-3と逆転しながら、9回に追いつかれる展開だったが突き放した。6-8で迎えた延長13回は無死一、二塁から犠打エラーと3連続四球で3点を奪った。

3時間16分の激闘。最後は気迫で上回った。6-6で迎えた延長13回タイブレーク。表の守りで2失点し、その裏の攻撃だった。無死一、二塁から1番鈴木泰都外野手(2年)が投手への犠打エラーで出塁し、無死満塁。そこから3連続四球を選び、3点をもぎ取った。若井聡監督(58)は「安打は相手が倍。奇跡的な勝ち」と言った。長岡のチーム安打8に対して、六日町は16安打を放っていた。

0-3の5回には一気に6点を奪う連打を見せた。主将の北村優斗捕手(2年)が「1人で決めるのではなく、つないでつないで、うしろにつなぐ野球」と言う“長岡野球”をやってのけた。犠打を挟み、連続四球からの3連打で1点差。1死満塁で2番鈴木海世内野手(2年)が逆転の2点二塁打を放つ。3番中野志颯投手(2年)も中前打で続く。4回まで無安打の長岡はこの回、5連打と打線をつないだ。

9回に1点リードを守れず6-6の同点に追いつかれても、タイブレークで2点先行されても、誰も勝負を捨てていなかった。「『頭でプレーするな。本能でやれ』と選手には言ってる」と若井監督。全員が闘争本能をむきだしに試合に挑んでいた。北村主将は「最後まで気持ちを切らさなかった。このチームは気持ちで、勝つ」と言った。【涌井幹雄】