【第1試合(10:30)呉(広島)-市和歌山】

2年ぶり2度目の出場となった呉だが、開幕戦に登場するのも2度目だ。前回出場した17年センバツも開幕戦を引き当てた。17年は延長12回の末、至学館(愛知)を6-5で破っている。

投手陣の大黒柱は沼田仁投手(3年)。先発完投型で、昨秋は公式戦11試合中9試合を1人で投げ抜き、スタミナは十分。88回を投げて与四死球11と制球力も良く、コースに丁寧に投げ分ける。多彩な変化球をもつ技巧派で、得意のスライダーは3種類を操る。

打線は公式戦の本塁打0本だが、全員がつなぐ打撃を心掛ける。盗塁や犠打など小技のほか、スクイズの成功率も高い。中村信彦監督(64)から「思い切りがいい」と期待される塩田開都外野手(3年)や足の速い上垣内俊早(かみがきうち・はやて)内野手(3年)ら上位が出塁し、勝負強い沼田歩外野手(3年)ら中軸で得点に結びつけたい。また、今大会からチアリーダーを結成。女子生徒から公募で38人の有志でスタートしたという。

◆呉の主なOB 三菱重工広島内野手の田ノ窪泰基

3年ぶり6度目出場の市和歌山は、05年の77回大会以来14年ぶりのセンバツ白星を飾りたい。バッテリーを中心とした投打の総合力で挑む。

投手陣は岩本真之介投手(2年)と柏山崇外野手(3年)が中心。エースナンバーを背負う岩本は130キロ台の直球と変化球を操り、打たせてとる投球が持ち味。柏山は登録は外野だが、投げては140キロ超の直球を投じ、打っては4番で勝負強い打撃が魅力の「二刀流」。投打両面での活躍に期待がかかる。

打線は上位打線が好調を維持しており、出塁率の高い山野雄也内野手(3年)を中心にチャンスをつくり、昨秋打率4割超えの緒方隆之介内野手(3年)、柏山に回したい。

昨秋の近畿大会では、優勝した龍谷大平安と準々決勝で対戦し、接戦を繰り広げており、地力はある。

◆市和歌山の主なOB ヤクルト川端慎吾、ロッテ益田直也、元阪神藤田平