埼玉大会優勝候補の一角・山村学園が辛くも初戦を突破した。先発の注目左腕・和田朋也投手(3年)が1、2回だけで3失点。リードこそ1度も許さなかったが、今後への課題も残った。

試合後にベンチから出た和田はすぐにスパイクを脱ぎ、シューズに履き替えた。「夏はラストなので、いい形で入りたい。それで硬さが出たかなと思います」と苦笑いした。2回で3つの三振も奪ったが、3失点。春季関東大会で東海大相模(神奈川)を苦しめたような、ベース幅をいっぱいに使った投球は見られなかった。

その関東大会でベスト4。初の甲子園を狙える力はある。和田は「うちはまだ伝統のない高校。花咲徳栄みたいに打ちまくって勝てるチームじゃない。粘り勝つ野球なので、投手がしっかり踏ん張らないと」と自身にかかる責任をしっかりと自覚。「1戦1戦大事にいきたい」と次を見据えた。

和田とバッテリーを組むプロ注目・橋本大樹捕手(3年)は1安打。盗塁阻止場面はなかったが、イニング間の二塁送球タイムが1・9秒をマークした。【金子真仁】