韮山の清野太壱(たいち)内野手(3年)は、頭脳で勝利に貢献した。磐田西を3-1で退け、4年ぶりに3回戦へ進出した。

清野は、1年夏に左目に死球を受けた。その後、復帰したが昨年2月ごろから視力が低下し、網膜剥離と診断された。手術後も視力は戻らず、視界にゆがみがあることから、プレーは危険と判断。昨年春に選手を断念したが、裏方としてチームを支えてきた。

現在はデータ分析に尽力。バッテリーの配球を読み、打席に向かう選手に助言を送っている。最後の夏は背番号「20」でベンチ入り。「役割を与えていただき、ありがたいです」。清野の助言を受けた打撃陣は、この日、2桁10安打を放った。武井淳監督(45)も「僕の参謀なので。選手起用も彼に確認を取ります」と、信頼を寄せている。

3回戦の富士東戦に向け、清野は「適材適所で仕事をしていきます。総合力で戦います」と意気込んだ。