今夏甲子園出場の静岡は、7-0で飛龍に7回コールド勝ちした。

9番金子裕人(ゆうと)外野手(1年)が、静岡に快勝を呼び込んだ。0-0の4回裏、2死満塁から内角低めの変化球に反応。右翼越え2点適時二塁打を放った。この貴重な先制点を契機に打線が機能し、9安打7得点。エース左腕の松本蓮(2年)も7回4安打無失点と好投した。

「勢いをもたらすことができて良かった」と笑顔を見せた金子だが、中部地区大会では3試合で9打数1安打だった。新チーム発足時に、内野から初経験の外野に転向したことで「大きなミスはできないと守備に集中していた」。守備位置変更が要因となった。

しかし、不慣れから生じた打撃不振は公式戦を消化することで解消。「ポジションにも慣れて、練習通りのスイングができるようになった」。5回1死満塁では四球を選び、この日は3打点。県大会初戦で結果を残した。栗林俊輔監督(47)も「思い切りがいい」と評価する新戦力が、準々決勝の加藤学園戦を前に台頭を始めた。【前田和哉】