盛岡大付は背番号10のサイド右腕・大久保瞬(2年)が県大会初先発。初回3失点(自責1)も2回以降は無安打に抑え、9番打者でも6回に左越え本塁打を放った。

初回は失策も絡んで3安打3失点。ただ以降は自己最速138キロの速球を交え4回まで打者3人ずつに打ち取り、7回1死満塁も併殺打で脱した。「(本塁打は)人生で初。初回に外角低めの直球を打たれたので、2回から直球を見せ球に変化球を生かすようにした」と振り返った。今夏はべンチ入りを逃す悔しさを味わったが、「必ず秋に生きる」と打撃投手に専念して力を蓄えた。中3夏後に上手から横手投げに転向。関口清治監督(42)は「右(打者)が多かったので横に逃げていくスライダーが良かった。球威もある」と今後の成長に期待する。

2季連続の甲子園を狙った今夏は、まさかの2回戦敗退。新チームは7月26日から17日間連続を含む約50戦もの対外試合をこなすなど、実戦を重ねた。攻撃の最優先事項は「ヒットを打つことではなく得点すること」。状況に合わせた点の取り方を追求した。関口監督は「東北大会には必ず出たい。まず準決勝に全力をそそぐ」と2年連続のセンバツに視界に入れた。【佐々木雄高】