高校球児の熱唱で名将を天国へ送り出す。砂川北、鵡川を春夏計6度甲子園に導き、8月に亡くなった佐藤茂富氏(享年79)のお別れの会が、11月2日に札幌市内で営まれる。同氏が指導した栗山、鵡川と砂川北を継承した砂川の現役1、2年生部員計35人が、ユニホーム姿で「栄冠は君に輝く」を合唱することが、22日までに決まった。

会の代表者で、96年に同氏の後を継ぎ砂川北監督となった高草木穣氏(52=現石狩南監督)は「高校野球を象徴する歌で送り出したかった。参列者の方にも歌っていただけたら」。弔辞は、鵡川が02年センバツに出場した際のエースで、現監督の鬼海将一氏(35)ら3校の教え子が読む。同氏は「祭壇の前に立ち感じたことを、先生と2人で会話するつもりで臨みたい」と話した。

佐藤氏が84年春センバツで対戦したPL学園の中村順司元監督(73)や、元巨人の桑田真澄氏らと同年夏の甲子園で準優勝した清水哲氏(53)も参列予定。会場にはユニホーム、写真、映像など展示コーナーを設け、参列者にはOBら有志で編集した追悼新聞が配布される。歌に映像に新聞と、さまざまな形で恩師をしのび、思いを届ける。【永野高輔】