日本学生野球協会は26日、都内で審査室会議を開き、高校9件の処分を決めた。

10月21日にコーチの暴力が判明した千原台(熊本)は、同コーチが生徒に対して頬をたたく暴力行為をしたとして、1カ月の謹慎処分となった。

我孫子二階堂(千葉)では、修学旅行中に夜の点呼を担当したコーチが、自室にいなかった生徒の頭、腹を殴るなどの暴力、及び報告義務違反が10月18日に判明したとして、2カ月の謹慎となった。

被害生徒のプライバシーの観点からA県B校という扱いとなったケースでは、2年生部員が1年生部員に対して下半身を露出した一発芸を強要。それを隠し撮りした2年生が動画を同校の生徒に送信し、10月24日に事実が判明した。また、その場にいながら傍観した複数の2年生と1年生もおり、部員の部内いじめとして3カ月の対外試合禁止処分となった。

甲子園出場実績もある千葉経大付(千葉)では2年生が1年生に対してふざけて浴槽内に沈めるいたずらをする、1年生同士で頬をたたき合わせるなどの悪質な暴力行為が9月6日に判明。11月13日からの1カ月の対外試合禁止となった。

その他、神戸北(兵庫)は監督の暴言、報告義務違反で1カ月の謹慎、鳥栖商(佐賀)では監督の暴言で1カ月の謹慎。東海大札幌(北海道)は部員による部内での暴力で3カ月の対外試合禁止となった。東海大札幌では球回し(本塁→一塁→二塁→三塁→本塁)を時計回りで100回、反時計回りで100回を連続してミスなく成功させるという練習を行っており、そこでミスした1年生に対して、2年生が練習後に注意をする中でエスカレート。椅子を投げつける威嚇行為や胸を蹴る、押し倒す、突き飛ばすなどの暴力が11月13日に判明した。

江戸川(東京)では52歳の教諭の監督が、自身が開設したツイッターに自称女子高校生と名乗るダイレクトメールが届き、これにみだらな内容の返信などを送り、後日このダイレクトメールの送信者が同校の女子生徒と判明する事案が3月18日に判明。同教諭は教諭として3カ月の停職処分となった。また、監督としては期限付きとしては最大の2年間の謹慎処分。

聖和学園(宮城)では58歳の事務職の監督が生徒に対しベンチ内で頭を平手でたたく、ヘルメットで小突くなどの暴力行為があったとして、同学園理事長宛に告発文が5月14日に届いて事実が発覚。同監督は告発文が届いた翌日に辞職願を提出し辞職した。

なお、10月18日の審査室会議で審議した府立山城(京都)の監督の件について暴力、暴言、報告義務違反と発表していたが、暴言の事実はなく暴力、報告義務違反に訂正すると発表された。審査室内での手違いが原因。