球速、飛距離、俊足等々「○○自慢」がそろう今秋ドラフト候補を紹介する。初日は高校生編。東海大相模・西川僚祐外野手(2年)は、ここまで高校通算53本塁打の「パワー自慢」。8打数無安打に終わった昨夏甲子園の悔しさをバネに、今春センバツへ向けレベルアップを図る。

昨年末最後の練習を終えた西川は「質、量、両方を求めてやりました」と充実感を漂わせた。12月30日、10日間にわたった冬季恒例の強化練習最終日。ランニングでは、同じくドラフト候補の山村、鵜沼とともに常に先頭を走った。「自分たちの代。引っ張っていかないと」と自覚する。

既に高校通算53本塁打の「パワー自慢」は「まずは65本に近づきたい」と、高校の先輩である日本ハム大田の記録を掲げた。ただ、すぐに「甲子園で打たないと意味がない。大会に強い選手になりたい」と続けた。昨夏甲子園は2試合で8打数無安打に終わった。「責任を感じます。全国は(各県で)優勝したチームだけ。甘い球は打てても、厳しい球を打てなかった」と結果を受け止めた。

1発へのこだわりは持ちつつ、出場濃厚なセンバツを前に、率を残す選手へと脱皮を図っている。タイミングの取り方を見直し、昨秋は公式戦9試合で34打数18安打、打率5割2分9厘。それでも「まだまだ甲子園のレベルではありません」。門馬敬治監督(50)も「まだまだ、もろさがある。成長はしているが、もう少し加速して欲しい」と、高い期待値ゆえの発破をかけた。【古川真弥】