昨夏の甲子園準優勝の星稜(石川)が、3年連続14度目のセンバツ出場を決めた。

昨夏はヤクルトのドラフト1位奥川恭伸投手や巨人で5位指名された山瀬慎之助捕手(ともに3年)などの活躍で決勝まで勝ち上がった。林和成監督(44)は「去年は奥川、山瀬に頼る部分があった。今年のチームは1人1人が自覚して、チーム力として戦っていく、楽しみなチーム」と期待を寄せた。

新チームは主将の内山壮真捕手、荻原吟哉投手や寺西成騎投手、知田爽汰内野手(いずれも2年)ら、甲子園を経験した選手がチームを支えている。内山は「打撃力は去年より強い。体作りを全体的にテーマとしてやってきてます。ウエートトレーニングは去年のチーム以上にやってきている」と自信を見せた。内山自身も体重は夏から5キロ増え75キロ。ベンチプレスも75キロから90キロ持ち上げられるようなった。

夏の決勝では昨春3-0で破った履正社に3-5で敗北。初の日本一を逃した。その経験から新チームのスローガンは「至誠一貫(ししいっかん)」になった。最後まで真心込めて戦うという意味だ。内山は「練習のときも、私生活のときも、最後の最後まで全力でやり抜くというところが、甲子園決勝でも、最後の最後まで戦い抜く力になる」とその言葉に込めた思いを口にした。

ゼンバツでも履正社と対戦する可能性がある。だが、目指す場所は高校の頂点だ。夏を駆け抜けた名門が5季連続の出場で、悲願の全国制覇に挑む。【南谷竜則】