中止になった今春センバツに初出場を決めていた加藤学園高野球部(静岡県沼津市)は2日、同市内のグラウンドで、活動自粛となった4月上旬以来、約2カ月ぶりに全体練習を再開した。全体練習初参加となる1年生を加えた全62人が約2時間、汗を流した。

当初の予定では、前日1日に再開予定だったが、悪天候のためにこの日へ延期。1日遅れの全員集合に、勝又友則主将(3年)は「全員が集まれてほっとした。みんなが、野球をできることに感謝して練習できたと思う」と、晴れやかな表情で話した。

3年生部員全18人は先月20日、夏の甲子園中止決定直後にLINEのグループ電話で話し合い、「3年生としてチームを引っ張り、これまで学んできたことを、野球以外のことでも後輩たちに伝えていこう」と、今後の方向性を定めたという。その姿勢は、部活引退後も練習に参加し、自分たちをサポートし続けた前年度の3年生の姿を見習ってのこと。エースの肥沼(こいぬま)竣投手(3年)は「下級生たちを甲子園へ行かせたい。そのためにもバックアップしていきたい」と意欲的だった。

とはいえ、開催の可能性が残されている独自の静岡県大会へ向け、意識は高まっている。勝又は「(開催が決まれば)優勝を目指す」と力強く宣言した。今春センバツ用に新調されたユニホームを、まだ1度も着ていないことから「最後は、ユニホーム姿で終わりたいですね」と希望した。【河合萌彦】