五所川原工が13安打13得点で、名久井農を圧倒した。先発したエース左腕の舘山一騎(3年)が3回6奪三振で無失点。バットでも高校初本塁打を含む3安打3打点と活躍した。

ひと冬越えて進化した舘山が投打で躍動した。「冬場は足腰を徹底的に鍛えました。球速よりも質にこだわってきた」。最速は138キロだが、磨き上げた直球で三振を積み重ねた。2回はわずか11球で3者連続三振。決め球は全てストレートだった。「低めにしっかり制球できました。速球で押せたのが良かったです」と初戦の大役を果たした。

5番を打つ打席では2回、内角球をたたいて2ラン本塁打を放ち「試合前日の練習で柵越えしていたので、この日は狙っていました」と満足の表情。初回は右前打、3回は右翼線を破る二塁打と打ちまくった。次戦は青森西-東奥義塾戦の勝者と対戦する。舘山は「最後の大会なので、直球を軸に真っ向勝負します」と、悔いのない夏にする。

【佐藤究】