旭川龍谷がアベックアーチで帯広農を撃破した。

1-5から2点差と迫った5回2死二塁、4番菅大晟中堅手(3年)が左中間へ同点弾、続く5番可児陽康一塁手(3年)が右翼ポール際への勝ち越し弾を放った。昨秋の公式戦ではランニング本塁打を記録しているが、これが初の柵越え。菅は「みんながまわしてつないでくれたので、自分で決めようと思った。よかったです」と振り返った。

公式戦初アーチとなる決勝弾の可児は、新たな取り組みで結果につなげた。地区大会後、2ストライクからのアプローチ法を変えた。高橋健監督(48)のアドバイスで、スタンスを通常よりも広くとりノーステップ打法を取り入れた。「うまくいきました。(打球が)低くて切れるかなと思ったが、いい感触で行った。うれしい」と話した。

この日観戦に訪れた菅の父泰貴さん(49)は同校OBで社会人野球の経験もある。コロナ禍の自粛期間中には、自宅でトスをあげ菅にアドバイスした。「今日は初めて褒めてやろうかな」と笑みを浮かべた。北北海道の頂点まであと3勝。菅と可児は最高の結果で恩返しする。【山崎純一】

旭川龍谷の高橋監督 雨で中断しても気持ちを切らしていなかった。(選手たちに)期待していた。