今夏宮城県4強の東陵が2年ぶりの秋8強を決めた。背番号8の右腕・長峰颯太(2年)が1失点(自責0)完投で毎回の16奪三振。バットでも2安打1打点で勝利を呼び込んだ。

1-0の3回無死三塁に長峰は「真っすぐを待っていたが、スライダーにうまく反応できた」と中前適時打。自ら貴重な追加点を挙げて投球に弾みをつけると、6回までに11奪三振の快投を見せた。しかし7回2死二塁から左前打と失策で1失点。続く8番も遊撃手の送球失策で一、二塁のピンチを背負った。千葉亮輔監督(49)からの伝令に奮い立ち、後続を二ゴロに封じた。同監督は「1点でよく踏ん張ってくれた。しっかり投げてくれた」とたたえた。

9回最後のアウトを右飛に打ち取り、2戦連続の2ケタ奪三振で完投勝利。計18回を28Kの奪三振ショーに、「追い込んだ後のスライダーが全部外角に決まってくれた」。中学硬式野球の宮城臨空シニアでは2番手投手だったが、高校入学後に打撃センスも開花。現在は外野手との二刀流でチームを支える。23日の準々決勝は、王者・仙台育英との大一番。長峰は「自分が投げて打って走って守って、接戦に持ち込めるように頑張りたい」と頼もしかった。【相沢孔志】