八戸学院光星・桜井「全体が敵なんだ」甲子園に魔物

9回裏東邦2死二塁、鈴木理央の左前適時安打でサヨナラ、がっくりする八戸学院光星の桜井一樹(撮影・奥田泰也)

<全国高校野球選手権:東邦10-9八戸学院光星>◇14日◇2回戦

 八戸学院光星(青森)が壮絶な逆転負けを喫した。9-5で迎えた9回裏。エース右腕・桜井一樹(3年)が「甲子園の魔物」にのみ込まれた。

 先頭に左前打を許すとムードは一気に東邦一色へ。大音量のブラスバンドの演奏に加え、タオルを回す応援が三塁アルプススタンドを除く甲子園全体に波及する異様な光景の中、桜井が9回だけで6安打を浴びて5点を失い、サヨナラ負けを喫した。目を赤く腫らしながら桜井が言った「全体が敵なんだと思った」という言葉が、すべてを物語っていた。