報徳学園・永田監督が退任表明「春を最後の采配に」

報徳学園・永田裕治監督

 3年ぶり21度目のセンバツ出場を決めた報徳学園の永田裕治監督(53)が27日、西宮市内の同校内で、今大会を最後に退任することを明らかにした。94年(平4)に同校監督に就任以来、センバツ11回、夏7回で指揮をとった。

 この日午後、甲子園出場を決めた野球部員の前で「1つ報告がある」と前置きして「この春を最後の采配にしたい」と報告した。今年1月に退任の意志を伝えた住友正博校長には慰留されたが翻意には至らなかった。永田監督は「これまで自分の後継者作りも意識してやってきました。今回のチームは本当に弱いチームですが、下級生には楽しみな選手がいます。選手がいなくて渡すのではないから、1つの区切りをつけたいと思った」と語った。永田監督は1月中旬、後任として、同校出身で教え子の野球部部長・大角健二(36)を直接指名して快諾を得た。大角氏は「この甲子園で最後の恩返しをしたい。そして永田監督の全員野球を継承したい」と神妙に話した。