日大三・金成「筒香流」で1発!早実とナイター決勝

試合に勝利し整列する日大三・金成(撮影・鈴木正人)

<高校野球春季東京大会:日大三9-7帝京>◇23日◇準決勝◇神宮第2

 さあ早実撃破だ! 日大三の「デカプリオ」こと金成麗生内野手(3年)が、高校通算23号となる先制2ランを含む3安打4打点の大活躍。昨秋の東京大会決勝で敗れた早実とのリベンジマッチに駒を進めた。チームは2年ぶり19回目の関東大会(5月20日から5日間、茨城)出場が決定。神宮で行われる27日のナイター決勝(午後6時開始)で2年ぶり14回目の春季大会制覇を目指す。

 まるでVTRのようだった。1回2死一塁、金成が強振した打球は右中間の防球ネットを直撃した。早実清宮が、前日22日の国士舘戦で放った推定飛距離130メートル弾よりは低かったが、同じような場所に推定120メートル弾を放った。「いいバッティングができた」。早実・和泉監督もスタンドで視察する中、高校通算23号2ランで主導権を握った。

 大きな体、名前のレオから「デカプリオ」と呼ばれる男が打線をけん引した。5回には右前適時打を放ち、7回にも右翼線への適時二塁打で計4打点。センバツでは初戦で履正社に敗れ、自身も4打数1安打に終わった。その後「打点を稼げる打者」を理想に掲げ、言葉通りの結果で勝利に導いた。

 憧れのDeNA筒香流の思考法で進化を遂げた。動画サイトで筒香が「打撃はシンプル中のシンプル」と話していたのを見て、フォームを見直した。これまで下半身がうまく使えず、左足→右足→左足→右足と体重移動してしまう癖があったが、軸足(左足)にしっかり体重を乗せて、ためを作ってから右足に体重を移す基本を徹底した。これで本塁打への固執は捨てたにもかかわらず、春季大会で3本のアーチを記録した。

 昨秋以降、呪文のように唱え続けた「打倒早実!」への挑戦権を手にした。あの悔しさを忘れないように、早実に敗れた都大会決勝の映像を見返し、再戦の日を待ち続けた。

 金成 わくわくというよりは、ぶっつぶしてやろうと。襲いかかる気持ちでやっていきたいです。

 昨秋の東京大会決勝の敗戦直後は甲子園出場の夢が消えかけ、どん底に突き落とされた。東京2校目でセンバツに出場したが、早実は頭から消えなかった。「チーム全体で春は大差で勝って、向こうが嫌と思えるくらいやろうと話をしていたので、そうなるように」と意気込んだ。

 27日の決勝は「清宮対金成」の主砲対決にも注目が集まる。清宮については「僕より打ってますし、上の選手。清宮うんぬんじゃなく、チームが勝つために。4番の仕事をする」と冷静に話した。雪辱の舞台は、史上初のナイター決勝で迎える。【久保賢吾】

 ◆金成麗生(かなり・れお)1999年(平11)7月30日、神奈川・相模原市生まれ。小1から相武台レッドジャガーズで野球を始める。相陽中では相模ボーイズに所属。3年春に全国大会出場。日大三では2年夏に投手から一塁手に転向した。愛称は「デカプリオ」。父はアメフット経験者の米国人で、母は日本人。193センチ、101キロ。左投げ左打ち。

 ◆16年秋季都大会決勝VTR 早実が逆転サヨナラで日大三に勝利し、11年ぶり10度目の優勝を決めた。1―1の4回に早実が3点を勝ち越すも、5回に金成が同点3ラン。9回には金成の2点二塁打でリードされたが、その裏に西田の適時打で1点差に迫ると、3番清宮の打席で桜井が暴投して同点に。清宮は5打席連続の三振に倒れるも、続く4番野村の1発でサヨナラ勝ちを決めた。