怪物清宮11の伝説 高校最多弾!リトルから片りん

千葉工大対U18 試合後、笑顔で引き揚げるU18日本代表の清宮(撮影・鈴木正人)

<練習試合:高校日本代表17-4千葉工大>◇25日◇千葉県内

 早実・清宮幸太郎内野手(3年)が高校通算108号本塁打を放った。幼少期から怪物と注目され続ける清宮の伝説の数々を紹介する。

▼北砂リトル時代

<1>敬遠球を本塁打 小学6年時に出場した全国大会で外角に外した敬遠の球を左翼席へ。日高監督は「衝撃でしたね。あの球をスタンドに持っていくかと」。

<2>バットが変形 清宮の使用するカーボン製のコンポジットバットは、衝撃でボコボコに。チームメートだった日大三・青山悟内野手は「キヨの使ったバットは丸から三角に変形した」。

<3>ボールを寄付 北砂リトルでの通算本塁打数は132。ボールは選手に贈られるルールで、あまりの数に、父・克幸さんがボールを差し入れした。日高監督は「毎試合、本塁打を見てるような感覚でした」。

<4>ベーブ・ルース弾 中1で出場した世界大会の決勝。清宮は、史上最長の94メートルの特大弾で世界一に導いた。米メディアからは「和製ベーブ・ルース」として特集された。

▼調布シニア時代

<1>ボール変形弾 安羅岡監督が「セカンドライナーと思った」打球は、中堅バックスクリーン右に入った。「新しいのに替えますか?」と言われ、ボールを見た同監督は「U字にへこんでいて、ビックリした」。

<2>鋼の肉体 中学2年時に腰を疲労骨折。検査した医師から「過去に右の腰を故障した形跡があります」と指摘された。気付かずに自然治癒したとみられるが、体の強さを証明した。

<3>順応力 中2の頃、安羅岡監督から「外角勝負なんだから、打てれば投げる球がなくなるぞ」と言われ、95メートルの左翼に1発。「今度は変化球だ」と言われ、また打った。同監督は「次々と壁を越えてく子」。

<4>観客あぜん 中3で、Koboパーク宮城の右翼席中段に特大弾。安羅岡監督は「あまりの飛距離に球場全体が静まり返って、スタンドの席にボールが直撃する音だけが響き渡った」。

▼早実時代

<1>仰天ファウル 高2の春季東京大会、町田戦で神宮第2から、隣接する神宮球場に飛び込む特大ファウル。都高野連の武井理事長は「力で神宮まで飛ばした左打者は初めて」。

<2>敵がハイタッチ 高2の磐城との招待試合で特大2ランを放ち、ダイヤモンド1周後に高橋啓太捕手とハイタッチ。「悔しいを通り越して、すがすがしかったので」。

<3>空を見上げた弾 高3の春季関東大会の作新学院戦で右翼席に本塁打を放ったが、打球を見失った捕手は真上を見上げた。捕手がそういう動きをするのは、西武炭谷によると「スイングが強くて、速い証拠」。