プロ注目の浦和学院・渡辺、最速144キロを記録

この日は144キロをマークしたプロ注目右腕・浦和学院の渡辺投手(撮影・金子真仁)

<高校野球練習試合:浦和学院2-2桐光学園>◇30日◇浦和学院グラウンド

 浦和学院(南埼玉)と桐光学園(北神奈川)の両地区優勝候補同士が練習試合で対戦し、2-2で引き分けた。

 浦和学院は先発右腕の河北将太(3年)以下7投手の小刻み継投で、桐光打線を4安打2失点に封じ込めた。プロ注目の190センチ右腕・渡辺勇太朗投手(3年)は1回1失点だったが、直球は最速144キロをマークした。

 試合の空気が変わったのは8回裏。桐光学園の投手が先発右腕・谷村然投手(2年)から、OBの楽天・松井そっくりのフォームで投げる左腕・冨田冬馬投手(2年)にスイッチした。ベンチの浦和学院・森士監督(54)は「松井裕樹みたいな左が出てきたぞ。しっかり捉えろよ!」と声を張り上げた。

 5年前の同時期、浦和学院は当時の桐光・松井に18三振での完封負けを喫した苦い思い出がある。加えて、今年のチームは左腕対策に力を入れてきた。この日は「松井2世」とも呼ばれる冨田に2回無得点だったが、振り切った上でのヒットも出た。森監督は「まだまだ課題があります」と話したが、猛練習の成果をのぞかせた。

 南埼玉大会は7月7日に開幕。浦和学院は11日、東野との初戦から、5年ぶりとなる夏の甲子園への挑戦を始める。